ニュース&トピックス

【報告】第2回Happy Oceans「豊かな漁場 福島沖の大陸棚と深海」

担当者所属:東京大学大気海洋研究所
担当者名:猿渡敏郎     

1.タイトル
第2回Happy Oceans 「豊かな漁場 福島沖の大陸棚と深海」
講演タイトル:いわき市の魚メヒカリは美味しい深海魚。深海の幸の謎に迫る。

2.活動日時・場所
2018年4月26日 13:30-15:30
ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま)、福島県いわき市小名浜
URl:https://www.aquamarine.or.jp/events/happy-oceans2/

3.参加人数
幅広い年齢層の老若男女約30名。

4.活動内容
環境水族館ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま)は、水産資源の持続的利用に向けた普及啓発活動の一環として、年一回一般向けのシンポジウムを開催している。10年間続いた「メヒカリサミット」を発展させ、2017年からシンポジウム「Happy Oceans」を開催している。本シンポジウムにおいて、我が国の漁獲量の変動とその機構、いわき市の魚であるアオメエソ(通称メヒカリ)の生態に関する最新の研究成果を紹介する発表を行った。

5.成果と課題
水産資源は、石油や石炭といった鉱物資源と違い、生物の特性である繁殖により、自ら再生する資源である。ゆえに、適切な資源管理を行えば、水産資源は持続的に利用可能となる。これこそが水産学の目的である。この、水産資源の有する生物資源としての特性を、マイワシ資源の変動機構を解説して紹介した。続いて、いわき市の魚であるアオメエソ(メヒカリ)の生態に関する研究成果を紹介した。身近な食用となる雑魚の生態がいまだ謎に包まれており、水産資源の持続的利用には基礎研究が重要である事を周知することができた。今後は、節水、節電など、草の根の活動が環境保全、生物資源の持続的利用につながるといった、ミクロ・マクロな視点での普及啓発活動が必要である。