Faculty Development

成蹊大学のFD

沿革

FDについて、文部科学省では、「知識イコール専門分野を素材に成り立つ学問の府としての大学制度の理念・目的・役割を実現するために必要な「教授団の資質改善」または「教授団の資質開発」を意味する。」としたうえで、「FDは一般には広義と狭義の解釈が成り立つ。広義には、広く研究、教育、社会的サービス、管理運営の各側面の機能の開発であり、それらを包括する組織体と教授職の両方の自己点検・評価を含む。狭義のFDは主に諸機能の中の教育に焦点を合わせる。...教育に関するFDは総論的には教育の規範構造、内容(専門教育と教養教育)、カリキュラム、技術などに関する教授団の資質の改善を意味する。」(中央教育審議会大学分科会第21回資料)と定義づけています。
昨今、高等教育改革を考えるうえで、大学教員の教育能力の向上、学習環境の整備についてのニーズが高まっており、FD活動の重要性が叫ばれています。本学ではそれらの流れに応える形で、2010(平成22)年に学園情報センターが、情報センターへと改組、その後、2014(平成26)年に情報センターを高等教育開発・支援センターとし、情報センターが担っていたICT活用との連携を含めた、教育研究環境の整備と総合支援を目指す組織として、FD活動の充実に向けた支援を進めています。同時に、センターにおいても主体的な取り組みとしてFDセミナーなどを実施しています。

2015(平成27)年からは、これまで学部主体であったFD活動を全学横断的な視点で捉えるよう、センター内にFD協議会を開設、翌2014(平成26)年には、教員の授業改善につなげる学生アシスタント制度を目的に、センターが行う育成プログラムを終えた者だけが従事できる「上級SA」制度を開始しました。また、2018(平成30)年からは、「上級SA」を大学公認の資格とした「QLA(成蹊大学公認学習補助員)」を創設、学生アシスタントとFD活動を融合した唯一無二の存在として、本学のFD活動の柱の1つとなっています。
2021(令和3)年度からは、「FD活動の可視化」をキーワードに、これまでのFD協議会をセンター内の運営会議に集約、大学所管であった全学FD委員会をセンター所管とすることで、迅速な決定プロセスと反映が実現しました。これら新たな体制は、FDホームぺージの立ち上げや全学FD活動報告書の発刊など、新しい取り組みにつながっています。
今後も、成蹊大学の教育力向上における役割を考え、教育活動の充実に邁進していきたいと考えています。

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