コラム

成蹊から見える吉祥寺の雲たち

成蹊学園には昭和元(1926)年から正式観測をしている成蹊気象観測所があります。気象観測は、気温などを測定するだけではなく、美しい自然を感じる機会でもありました。どこか遠くへ行かなくても、空はいろいろな景色を見せてくれます。成蹊から見える美しい空の景色を数回にわたりご紹介しましょう。

1 .入道雲(積乱雲)
夏の暑い日、地面が熱くなっているときに、空の高いところに冷たい空気が入ってくると、あたたかい空気がどんどん上昇してもくもくと雲がわき、アニメーション作品でも有名な入道雲を見るチャンスです。遠くから見る入道雲は雄大ですが、入道雲の下では雷や嵐がおこり、竜巻の元となる恐ろしい雲でもあります。

2.ひつじ雲(高積雲)
地表からの高さが2000m~6000mくらいのところに、性質の違う空気が接していて、その部分で小さな渦巻きがたくさんできると、雲のかたまりがたくさんならぶ「ひつじ雲」の群れができます。

3.すじ雲(巻雲)
空の高いところに冷たい空気がおおい始めると、その部分が冷やされて小さな氷の結晶(氷晶)がたくさんできて、これが風に流されるとすじのような模様ができます。絹糸のようにも見えるので絹雲とも言います。

4.尾流雲
ひつじ雲からしっぽのような雲が出ています。このような雲を尾流雲といいます。ひつじ雲の中にできた氷の粒が風にながされると、このような模様ができます。

1.入道雲(積乱雲)

2.ひつじ雲(高積雲)

3.すじ雲(巻雲)

4.尾流雲