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報告

「社会課題へのアプローチ こども・家庭の貧困問題と私たちにできること」を開催しました。

 1人でも多くの人が貧困問題の現状や困難な暮らしをしている家庭・こどもたちについて理解し、関心を持つきっかけをつくりたいという学生の思いから本企画が立案されました。

 小河氏・菅原氏の両者は交通遺児であり、当事者としての視点も持ちつつ、こどもの貧困問題解決に向かって尽力されています。調査・政策提言をする立場、また、議員として経験をお持ちの立場から、課題や必要な支援についてお話いただきました。また鈴木氏は、1人暮らしに必要な家電や家具を必要でなくなる人から集め、児童養護施設を巣立つこども達に届ける活動をしています。品物だけでなく、たくさんの人が応援しているというメッセージも届けることで、こども達に寄り添い、エールを送っており、心の問題という視点も共有いただくことができました。

 1か月の家計を状況別に計算し、出費を具体的に考えるワークを取り入れたことで、「問題を自分ごととして捉えやすくなり、こうした気づきは多くの人にも知ってほしいと思った。」といった感想につながり、登壇者の言葉を受け止め、理解を深めるステップになりました。

 参加者は皆、熱心に傾聴し、最後の質疑応答の時間でも、本学学生、地域住民から質問の手が挙がりました。「授業や私生活でも触れたことのない内容だったが、参加してよかった。」と目を輝かせる学生や欅祭でチラシを目にしたという地域住民の参加もありました。「こどもの貧困問題について深く考えるきっかけとなり、問題の背景や支援の重要性を理解できたことで、自分の意識も大きく変わった。」「社会問題の理解には現状を知ることが不可欠だと感じた。」等の感想が多く、社会課題解決に必要な積み重ねの1つとして、今後につながる機会になることを期待します。



日時:11月29日(土)10時30分~13時30分

場所:成蹊大学 6号館 301教室

参加人数:17名(学生8名、教員1名、職員3名、学外者5名)
     ※うち1名はオンライン参加

企画運営:成蹊大学ボランティア支援センター学生スタッフSeivior

協  力:小河光治 氏(公益財団法人あすのば 代表理事)
     菅原直志 氏(合同会社結い 代表 / 元東京都議会議員)
     鈴木邦明 氏(NPO法人PlanetCanal 理事長)

内容:
➀基調講演: 小河光治 氏
「こどもの貧困の現状と社会における取組の変遷~困難を抱えた子ども・若者の権利を守るために~」  

②貧困問題を家計で考えるワーク:
参考資料を見ながら、実際に1か月の家計を「一般家庭」「相対的貧困家庭」「絶対的貧困家庭」のそれぞれ計算し、貧困問題の深刻さを理解する。

③パネルディスカッション:
進学・就職・一人暮らしなど巣立つ時期でもある高校3年生世代のこどもたちに対象を絞り、こどもたちが抱える困難な課題や現状について、それらに対してどのような支援・サポートが必要なのか、大学生・一人の市民としてどのように向き合えばよいのかをテーマに3名それぞれの立場、視点から貧困対策支援の在り方を考える。

基調講演(小河光治 氏) 
家計で考えるワーク
パネルディスカッション