教育の特色

中学校 教育の特色

幅広い学習で才能を自覚

考える力

成蹊中学校の授業を見られた方々が驚かれるのは、生徒たちが積極的に発言し、いろいろなことに関心をよせること。それは詰め込み教育ではなく、まず興味を持たせ、考える力を育成する教育の成果なのです。授業中に質問などで手を挙げる生徒がたくさんいるだけでなく、授業が終わった後も職員室までわからないことを聞きに行く生徒が多いことが、成蹊の授業の面白さを物語っています。それが基礎にあってこそ、成蹊の教育理念である「自奮自励」「自学自習」の精神が発揮されるのです。

幅広い学習

成蹊中学校では、一人ひとりが多様な個性、才能を自覚する教育を推し進めています。そうした観点から、どの教科、科目にも同じ重要性を置いています。教科の中身も、さらに専門分野に分かれ、それぞれ高い専門知識を持った教員が授業を行っています。さらに実験、実習、芸術分野の学習活動にも力を注いでいるのが特色です。これにより生徒は自分の得意な分野、才能をしっかり認識することができます。また、豊かな教養を身につけ、偏りのないものの見方を修得していくことが、一人の人間として何よりも大切だと信じています。一例として、書道が芸術科目として独立した授業を行っていることと、国語、社会、数学、理科は分野別に細分化された科目編成になっていること。特に社会科では地理、歴史、公民、理科では生物、地学、物理、化学といったように分野ごとの専門の教員が授業を受け持つという他校にあまり例のないスタイルです。授業への生徒の集中度は高く、質問のために先生のもとを訪れるなど、成蹊ならではの親密な雰囲気もあります。

中高一貫の全人教育

発育・成長に合わせた教育

中学に入学すると、まず導入教育、また内部進学者・外部進学者を融和する色々な活動が行われます。生徒はオリエンテーション、遠足、夏の学校などの行事を通じて、一体感と絆を深めます。
授業については、英語は入学前の経験によりクラスを分け、スムーズな語学学習の導入が行われています。やがて、中学校の学習、生活にも慣れてくると充実した学習が待っています。高校受験の準備に振り回されることなく、さまざまな分野の基本を学習する機会に恵まれ、個人が自らの才能や個性を自覚し伸ばすことができ、やがては海外を含む多様な分野の大学への進学を果たしています。小学校から大学までの一貫教育の体制を整えた中で、一人ひとりの生徒がそれぞれの夢を実現するために飛躍のサポートをする、そういった成蹊のような学校は少ないでしょう。

クラブ活動

文化部、運動部とも多彩なクラブ活動がそろっています。成蹊中学校の特色はほとんどの生徒がクラブ活動に参加していることです。自主的に運営しながら高校の先輩たちとも一緒に活動するなど、新しい人間関係を築き、充実した時間を過ごすことができます。

ホームルーム

生徒たちの自主性を重んじながら、教師とのコミュニケーションを深める場でもあります。各学年で企画する講演会などのイベントも行われています。
また、高等学校では、ほかの多くの高校で行われているような、大学受験のみを意識した文系・理系によるホームルームクラス編成は行っておりません。異なる夢や進路を持った生徒たちが同じ教室の中で、ともに学び、過ごすことで、お互いの個性を尊重し合える幅広い人間関係を築くことができることを重視しているからです。

凝念(ぎょうねん)

朝礼時に少しの間、静かに目を閉じ、心を静める成蹊独得の精神集中法が凝念です。この凝念は創立者の中村春二が明治45年に実務学校を創立して以来、伝統として受け継がれたものです。朝に行われる理由は、生徒たちが家庭や社会の雑念にとらわれたまま授業を受けても、その効果が半減するからです。精神の集中をはかり、ものごとに対処する際の気構えを養います。テスト時や試合前など、自分からごく自然に「凝念」を行う生徒もいます。

感性を養う作文指導

国語では深く考え、自分の考えをまとめる力を育てるための作文指導をしています。書き上げられた作文を作文集として発行しています。

手作りの文化祭・体育祭

文化祭、体育祭といった学校行事は、生徒自身が企画し運営する方式をとっています。教員がまとめてしまえば、きれいなものを効率よく作ることができますが、自主性を育み、自立した精神を学ばせるためには生徒に任せることが必要だと考えているからです。

本物に触れ、知的好奇心と科学的探究心を育む

実験・実習

成蹊中学校では授業で実験、実習が多く見受けられます。特に理科では実験を重視しており、校内の植物の観察をはじめ、理科館を使っての本格的な実験をもとに、物理、化学、生物、地学の授業を進めていきます。毎年1~3年の希望者が参加して、天体観測や化石の採集などの調査実習も行われます。学年の枠を超えて一緒に活動するのも、この実習の魅力です。同様に美術や技術、家庭でも実習を大切にし、知識の探究心や科学する心を育んでいます。

学校外での体験学習

体験学習を重視する成蹊では、授業以外に学校行事や学外活動も大切にしています。中学1年生では自然観察を活動の中心とした仲間づくり、2年生では志賀高原や周辺の山々を登山し、鍛えながら大自然に親しむそれぞれの「夏の学校」があり、3年生では国語、社会、美術などの授業で充分に予習して臨む修学旅行があります。
その他、1年生では狂言や伝統芸能を鑑賞したりプラネタリウムを見学したりします。2年生では雅楽観賞を行います。また、中学生と先生方の考える講和や、情報社会を正しく生きるための話など、社会の知識やなりたちを身につけるための、さまざまな機会を設けています。