教育の特色

科目紹介

国語

すべての基礎をつくる

全教科の基礎となる教科としてとらえています。基本的な国語力を身につけることで、深く正確に文章を理解し、文章で表現する力はもちろん、発表・ディベートなどを通して、より広い表現力、人と人とのコミュニケーション力などの育成を図ります。理解し、考え、表現する力を身につけた、社会で幅広く活躍できる人材の育成をめざしています。

中学の段階

「国語Ⅰ」「国語Ⅱ」に分け、授業担当教員を分けています。「国語Ⅰ」では文章の正確な読解を中心とする学習、「国語Ⅱ」では読書や調査などをもとに考え、表現する学習と文法を学習します。
「国語Ⅰ」では、漢字ノートを作成し毎週1回の提出、漢字テストを行っています。きちんとした整った文字を書くことを通して基礎力を養い、言葉の力をつけることをめざしています。また、オリジナルテキスト『古典入門』を用いて広く代表的で平易な古典作品に触れ、古典に慣れ親しみ、高校でのより深い学習のためのステップとしています。夏休みには、文学レポートを課しています。作品や作者のゆかりの地を訪れ、その体験をレポートにまとめ理解を深めています。
「国語Ⅱ」では、毎年夏休みに読書を課題とし、2学期に感想文を書きます。各クラスから選ばれた優秀作品は感想文集に掲載されます。また、3年生で行う修学旅行の事前学習も「国語Ⅱ」で行います。見学するさまざまな対象について、調べ、まとめ、発表することによってより深い興味と理解を得ます。

高校の段階

「現代文」「古文・漢文」に分かれています。「現代文」では、2年生の前半までの間で、中学段階で学んだ読解力を充実させ、しっかりとした論理的思考を確立できるようにし、後半からはそれをもとにして、自分自身の作品論を組み立てるところまで発展させていくことをめざします。
2年生の「現代文」では、夏目漱石の『こころ』を全読して、より深い作品理解を行っています。文学作品や評論を通じ、社会や他者・自己に関しての考えを深める機会を与えています。
「古文・漢文」では、文法や単語、古文常識などの基本的な学習から始め、順次作品の内容をより深く鑑賞できるようにし、2・3年生では、それぞれの進路に合わせたコースに分かれ、それぞれの必要に合わせた力をつけていくことをめざします。

感性を養う作文指導

中学では、思考力・表現力を養うため、夏休みの課題図書に対する感想文の提出を課しています。その中から優れた作品を、『読書する中学生のために』として刊行しており、取り上げられた作品のレベルの高さが学内外で高く評価されています。

高校では、高い次元の作品論の作成を目指します。そのために多くの文学作品を読み込み、「自分の考えを、説得力を持って他者に伝える」ことを目的とした授業・活動を行なっています。

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社会

暗記ではなく自分の頭で考える

本校には知的好奇心旺盛な生徒が多く、そんな彼らがときに教科書的な説明を超えたレベルで納得したいと考えているのは偶然ではないと考えます。社会科教員は多様な観点から準備を積み、生徒たちの要求を上回る内容と個性を備えた授
業を意識しています。

中学の段階

授業は「地理(1・2年)」「歴史(1~3年) 「公民(3年)」に分かれ、そこでは、過去と現在の社会の姿や問題のあり方を、ただ「知る」だけでなく、それを「考える」ことが重視されます。授業で得た知識をいかに体系的に整理し、考えるための情報にしていくかということも中学の段階で学んでいくことになります。

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高校の段階

全科目必修に近いカリキュラムを意識しています。受験から実社会に至るまで、これまでにもまして、広くバランスのとれた社会科学的知識・教養と多様な観点が不可欠と考えるからです。
「地歴」分野。歴史のうち、「歴史総合」については、現在との対話につながるようなテーマ史や世界と「ここ」を結びつけるような地域史などを意識しています。「世界史」「日本史」では、「歴史総合」をふまえ、近現代の社会について理解を深めます。世界史では、今ある世界がどのように今ある世界になってきたのかということを問います。日本史は、国際関係も意識しつつ「わたしたち」と「わたしたちの社会」の成り立ちを問います。地理について。「地理総合」では、地域社会の具体的事実を科学として抽象化するなど、社会科学の基礎を学びます。また、社会の仕組みを、自然との関係(資源、環境、災害など)から考え、空間的観点から地域格差や国際関係のあり方を考えます。
「公民」分野。現代社会の課題を多角的、構造的に把握し、向き合うことを重視します。「公共」は、平和で民主的な社会を形成していくための思考力を、「倫理」では哲学・思想の歴史をベースに、思考・理解の幅を広げ、原理的・理念的に課題を捉え直す力を重視します。「政治経済」では、現代社会のしくみを学習、考察することになります。

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数学

中高一貫テキストや独自のプリントで学習

数学の本質を理解すること。また、将来どの分野に進むにも十分な数学の力をつけることが目標です。

中学の段階

数学の科目として「数学α」と「数学β」を設置しています。検定教科書をベースにしていますが、教科書には書いていない一歩踏み込んだ内容もたくさん扱います。そのため、中高一貫テキストや高校の教科書を使用して授業を行います。
「数学α」では基本的な計算問題を扱いつつも、その計算の裏にある仕組みをしっかり理解した上で問題が解けるように指導します。「数学β」では、図形を題材にして数多くの証明問題を扱い、論理的思考力を身につけます。このように、数学の力をつけるのに十分な学習内容となっています。
また各学年週5〜6時間という授業時間が確保されています。授業とこれに沿った家庭学習をするだけで、高校の数学の基礎固めがしっかりとできます。また授業担当者は、担任と協力し〈ノート添削〉を、成績の振るわない生徒に対しては〈個人面接・個人の補習〉などを、数学の得意な生徒には〈数学オリンピックレベルの問題を出す〉など、きめ細かい対応により、一人ひとりの学力が確実に向上するよう指導しています。

高校の段階

内容は、文部科学省の学習指導要領に沿っていますが、論理的、体系的な理解を重視し、必ずしも教科書の順番にはこだわらず、本校独自の順序で学習します。また、説明プリント・問題プリントを数多く利用し、深い理解の手助けとしています。1年生では、高校から入学した生徒だけの数学の授業と、内部進学した生徒だけの数学の授業を分けて行い、高校数学の基礎を学びます。2年生からは文理別分割授業により、医学部、理工学部受験に必要な生徒達に早くから対応しています。さらに3年生では、各自の希望する進路に合わせたカリキュラムにより、成蹊大学の推薦希望者へのきめ細かい指導から、外部大学への受験希望者への対応まで数多くのコースを設置しています。

演習の設置

高校では、2年生から週1日2時間、7・8時限目を利用して、自由選択科目の演習の時間を設けています。
ここでは大学入試レベルの発展的、実践的な問題を取り上げて、独力で入試問題が解けるようになるよう指導しています。

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理科

本物に触れることで視野が広がる

古くから、他の学校では見られない成蹊独自の考え方を大切にしてきました。
・すべての分野の自然科学の基礎を、すべての生徒が身につける。
・実物を観察したり、実際に実験を積み重ねたりして、自然の仕組みやつくりを理解する。
また、長く続けられている気象観測や高校生物の遺伝についてのオリジナル教材などに見られるように、理科の基礎についてより深く学習できる工夫を凝らしています。

中学の段階

「理科」を4つの科目に分け、それぞれを専門とする教員が授業を担当しています。これにより、小学校の内容をもとに、各分野をより深く掘り下げて自然科学の基礎を身につけることをめざしています。さらに、中学生の好奇心に応え、校内の豊かな自然や古くから残されている実物の標本、自作のプリントを活用するなど、既存の教科書だけに頼らない授業が展開されています。
また、中学では授業で実験、実習を多く行っています。特に理科では実験を重視し、校内の植物の観察をはじめ、理科館を使っての本格的な実験をもとに、「物理」「化学」「生物」「地学」の授業を進めていきます。
毎年、各学年の希望者が参加して、天体観測や化石の採集などの野外観察会や生物の解剖実習も行われます。

高校の段階

生徒たちがさまざまな進路に進むことを踏まえながらも、中学の内容を基礎に、可能な限りもう一度「理科」の全科目について何らかの形で触れることができるカリキュラムになっています。特に2年生からの理系コースでは、進路に合わせてさらに深く学習できるように、充実した内容と十分な時間を確保しています。「物理」「化学」「生物」は、2〜3年生にかけて7〜9時間の授業時間数をもち、実験観察や演習に力を入れています。そして、医歯薬科系の受験にも対応できるよう配慮しています。

施設・スタッフ

理科の授業はすべて、理科教員が設計に携った理科専用の校舎「理科館」で行います。講義室、実験室で計10室を擁しており、それらは「物理」「化学」「生物」「地学」の各科目の目的に応じた配慮がなされています。
また、教員の他に計7名の実験実習助手が授業の準備に携わり、教員だけでは実施が難しい実験・観察も実施しています。

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英語

楽しむことで英語表現は身につく

中高では一貫して「言葉を使う体験」を重視しています。「英語は使いながら身につける」が指導の合い言葉で、毎時間、活発な「言語活動」を展開します。生徒と教員が実際に「言葉のやりとり(インタラクション)」を通じて活動的に英語を学習します。

中学の段階

基礎基本を徹底的に重視します。まず「発音」です。日本語にない「音」のつくり方、つまり口の動かし方を懇切丁寧に指導します。中学で初めて英語に触れる生徒も、この段階で「一生もの」の英語の発音を身につけることができます。また、1年生から外国人教師による授業を実施しており、楽しく英語に触れながら英語を聞く耳(リスニング力)の基礎をつくります。2・3年生になると、検定教科書以外にも国内外で開発された優れた教材を用い、高度な授業をしています。ただし、「英語は使いながら身につける」の姿勢は堅持しており、授業はなるべく英語のみで運営するようにしています。このころになると、「スキット」「スピーチ」「ディスカッション」「ディベート」といった言語活動が繰り広げられます。

高校の段階

英語は3年間、必須6時間(週)を4時間・2時間に分割し、それぞれの担当者の指導を受けます。1~2年生では週1回の外国人教員(ネイティブ・スピーカー)と日本人教員の「協同授業(チーム・ティーチング)」が行われます。また1年生から、多様な学力に対応した「グレード別(習熟度別)」の学級編成を行っています。成蹊高校に入学する生徒は、小・中学校での英語授業、海外滞在経験など学習歴に個人差があります。従って、習熟度にも個人差が生じているのが現実です。そこで本校では伝統的に、個人の学力を大切に伸ばすことを主眼に、クラス編成を行っています。さらに意欲のある生徒は第二外国語(中国語、フランス語、ドイツ語、朝鮮・韓国語)も学ぶことができます。また課外授業として、国際教育部主催の「TOEFL/IELTS基礎・中級講座」「SAT講座」「アカデミックスキル講座」「TOEFL上級講座」なども受講でき、留学や海外大学への進学準備のサポート体制が充実しています。

クラス編成

中学1年では、一般学級を①英語学習経験者、②英語初学者・帰国生に分割して授業を行います。また、国際学級では海外で英語による授業を受けてきたことを前提とした授業を行います。中学2・3年では、一般学級でのホームルームを2分割した授業と、海外滞在経験者を集めた「帰国生英語特設クラス」の授業を行います。
高校1年では2段階、高校2・3年では3段階の習熟度別に分かれて授業を行います。

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音楽

演奏する喜びを仲間と共有

正統的な美意識に裏付けられた音楽性を育み、自己を表現するためのさまざまな技術を習得することをめざしています。
一般に情操教育といわれますが、音楽という芸術を通じて、美を発見し、感動を仲間と共有する心の触れ合い、また、難度の高い芸術表現に挑戦する気持ちを引き出していきたいと考えています。具体的には、曲を音符通り正確に演奏するのはもちろんのこと、より美しい響きを理想として追求するための技術、奏法などを工夫するように繰り返し練習します。

中学の段階

中学では、ギターの演奏を取り入れています。一人ひとりにギターを割り当てます。学校の音楽教育にギター演奏を採用するのは珍しいことですが、その理論的正しさと教育的有効性については、作曲家の服部克久氏も高く評価するところです。

高校の段階

1年生ではリズム、音高などのソルフェージュ活動、イタリア歌曲、ドイツ歌曲、日本歌曲などの歌唱活動、手回しオルゴールを教材とした和声創作活動などの実技を中心とした授業を行います。
2・3年生ではパソコン教室のDTM(デスクトップミュージック)ソフトを利用してさらに高度な創作に取り組みます。これは、パソコンに作曲と演奏を複合するソフトウェアを入れたもので、コンピュータ上で自作の曲を演奏させることができます。このように、成蹊の音楽教育は、正統的古典から最先端の表現までをカバーするユニークなものです。

施設・その他

施設としては、防音と空調設備を備えた音楽教室が2室(いずれもステージ付き)とピアノ練習室があります。また、合奏用器材、ギター60台のほか、生徒が思う存分に音楽活動をできるように各種の十分な器材を用意しています。
卒業後に音楽大学へ進学を希望する生徒には個別の相談に応じており、音楽の分野で活躍する卒業生も少なくありません。先に挙げた服部克久氏とそのご子息の服部隆之氏、サキソフォーン奏者の本多俊之氏、雅楽師の東儀秀樹氏の他、若手ではジャズトランペッターの市原ひかり氏の活躍が話題になっています。

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美術/技術

知識を増やすと同時に本質をとらえる力を

美術・技術のユニークなところは、「美術」と「技術」が一体化していることです。授業それ自体は別々の時間割を組んでいますが、この両科目を「造形」という領域でとらえ、有機的に結びつけた授業が行われています。芸術表現としての制作行為と、技術における製作行為は違うものと思われがちですが、人間は長い歴史の中で「つくる」という行為そのものを通してさまざまな文化、美的世界を創造してきました。中学の美術と技術、高校の美術と工芸デザインの授業においても、この「造形」するという行為を通して自己表現をすることをとても大切にしています。

中学の段階

美術の授業では3年間に、絵画、デザイン、版画、彫塑など、さまざまな分野での制作を行います。各分野での制作を通して、生徒一人ひとりのひらめきを大事にし、想像したり、構想したり、計画していく力がつくよう考えています。創造する過程での楽しさや、具体的な作品として出来上がった喜びや感動を味わうための、基本的な表現力を体得し、自己表現できるように授業が考えられています。
技術は、3年間を通じて「ものづくり」をテーマにしていますが、いわゆるキット的な「組み立てれば済む」というような教材は使いません。ものづくりには設計と製作の二つの過程が必要となりますが、中学ではそれらの基本を学びます。設計では代表的な製図法を学び、形の正確な把握と表現する力を身につけ、製作においては私たちの日常生活と関わりの深い木材を材料として用い、代表的な加工方法、道具の使い方を学びます。また、キットではない製作のため、作品の自由度が高く、デザインすることを通して多くの生徒が工夫をすることの楽しさを学んでいきます。

高校の段階

高校の美術は、絵画では中学で学んだ水彩だけでなく油彩、アクリル、日本画と表現材料の幅が広がります。高価な日本画の材料を使っての授業は、本物に触れる成蹊教育ならではのことで、一般の高校では行っていません。版画も銅版のほか、木版は多版多色刷りになり、手が込んできます。
工芸デザインでは、平面作品として色彩学、色面構成を学び文化祭のためのポスターを制作します。立体作品としては、製図から製作までを通して椅子を作るのですが、中学とは違い、丸のこ盤、かんな盤、ボール盤、角のみ盤、ルーターマシンなどの機械類も使います。また、手びねり、紐作り、板作りから始まって本格的な轆轤(ろくろ)成形による作陶やロゴマークのデザインも行います。

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書道

人間性を高めるために「書く」

成蹊中高の書道は故上條信山(かみじょうしんざん)(文化功労者)の書風を正統に継承し、その評価が確立しています。上條先生は昭和の初期より長く成蹊で教えられ、戦後の日本における書道教育の復活に尽力されました。成蹊では今日も教材の多くに上條先生のものを使用しています。授業は、中学においても国語科の一領域としての「書写」ではなく、自己を表現するための「芸術」に位置づけています。「書く」という行為を通し、集中力を高めるとともに、沈着な態度や、ものを丁寧に扱う姿勢などを身につけます。技術に偏ることなく、書道の深淵を理解する知識、さらに成蹊人としてふさわしい見識と教養を身につけ、人間性を高める努力を 要求しています。

中学の段階

文字を書くことが苦手な人もいるかと思いますが、文字を正しく、整えて書くためには、文字の成り立っている構造、形づくられている原理を理解することが大切です。この基礎の部分を固めた上で、自分らしい文字を書くことができるよう、意欲的に授業に取り組むように指導しています。
1年生では、楷書の基本点画の習得に重点を置いて指導しています。また、2年生では、行書の基本的な技術の習得および習熟を図っています。
硬筆(ペン習字)については、2年間にわたり自宅学習を中心として、週1回の提出を義務づけています。

表現課題

中学2年では、平安時代の仮名に見られる日本独自の表現方法である「散らし書き」に触れ、余白の活かし方を学んだ後、文字を「造型」する授業を行っています。これは速度・筆圧・濃淡・潤渇・線の長短・ 細太などを工夫して、テーマに合った作品を制作するものです。個人作品の他に一致協力して「合作」も行っています。

高校の段階

中学で習得した書写の技術を踏まえて、芸術科の「書道」として、さらに幅広い表現技術を身につけていきます。具体的には、楷書・行書の古典を学んだあと、その書法を生かした作品の創作を行い、より一層の技術の定着を図ります。また、平安時代の仮名の臨書を行い、最終的には画仙紙1/3の大きい紙に漢字仮名交じりの作品を制作しています。さらに、篆刻による印鑑の作成や、作品の裏打ち、表装などを行い、書いた作品を飾って生活の中で楽しむ手法も伝えていきます。

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保健体育

心と身体の健全な発達をめざす

成長期であるこの時期に、知ること(運動・健康・安全についての知識と理解)と、運動すること(積極的に運動に親しむこと)により、「心身の健全な発達」と、「生涯にわたりスポーツに親しむ態度」を育てることを目標に行っています。
授業では、各発達段階に応じた種目を設定し、体力・技術の向上をめざしながら、積極的に参加しているかなど、学びに向かう力・人間性等も重視します。苦手意識をもつ生徒も友達と助け合い、精一杯努力すること、けがや体調不良など、見学しなければならない場合も、可能な範囲で準備や片付け、審判、記録などサポート役となり参加をすること、皆で協力してスポーツを楽しむことができる態度を育てます。

中学の段階

本学園の恵まれたスポーツ施設を生かし、器械運動、陸上競技、水泳、球技、柔道、ダンスなど幅広い種目をバランスよく学習します。安全に留意しスポーツに取り組む態度を育てることを大切にし、「跳ぶ力」「走る力」「投げる力」といった基本的な運動能力を高め、健康の保持増進のための実践力の育成と体力向上を図ります。中学1,2年生では、サッカー、ソフトボール、バレーボール、バスケットボール、陸上競技、器械運動、水泳、ダンス(男子)柔道(女子)など、基礎的な運動能力を養いながら、それぞれの種目の特性に触れ、運動する楽しさを実感することを目指します。中学3年生では、男子(ラグビー、柔道)女子(ダンス)など生徒の発達段階に応じた種目を取り入れ、試合形式の内容を増やすことにより、スポーツを実践するために必要な公正、協力、責任などの態度も育てます。
保健は、健康・安全に関する理解を通して、生涯を通じて自分の健康を適切に管理し、改善していく資質や能力を育てることを目標としています。

高校の段階

中学で体得した総合運動能力を発展させ、運動の合理的かつ計画的な実践を通して、運動の本質的な楽しさや喜びを深く味わうことができるようにします。自己の状況に応じて体力の向上を図る能力を育てるだけでなく、公正、協力、責任、参画などに対する意識を高め、健康・安全を確保して、生涯にわたって豊かなスポーツライフを継続する資質や能力を育てます。保健に関しては、健康・安全に関する基本的な内容を学ぶことにより、健康問題を認識し、多様な観点から思考・判断し、適切に対処できるようにする力を養います。

豊富な運動施設

本学園のスポーツ施設は大変充実しております。中高の専用サッカー場、テニスコート(5面)、体育館(2棟)の他、学園全体の施設として、けやきグラウンド(400m競技場・ラグビー場)、野球場、サッカー場、テニスコート、柔道場、2つのプール、その他がキャンパス内に広がっています。

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家庭

生活を豊かに創造するために

生活を学びの対象としている教科です。生徒の現実の生活がどのように成り立っているかを学び、それを土台に将来の生活を豊かに創造できる力を育てることを目標としています。
そのため、理論だけ豊富に詰め込むのではなく、多くの体験を積み重ね、学び、生きた力をつけることをめざしています。

中学の段階

IMG_0740-1.jpgのサムネイル画像食生活を食品の科学的視点から学習し、豊かな食生活を自分の手でつくり出せる実践力を育てます。学習方法としては、学校と家庭が連携して、生徒に実践の喜びを体感してもらいます。教材には、成蹊のキャンパスで育つ筍をはじめ、梅、ギンナン、くるみ、ゆずなど身近な食材を使って調理し、旬(しゅん)の食材の良さを学びます。
衣生活については、自分の体を包むものとしてハーフパンツづくりを行います。体の形に合わせる型紙づくりから始まり、布選び、製作と計画的に物事に取り組み、一つの作品を仕上げていく力を育てます。創意工夫して完成させた達成感は、大きな喜びを与えています。
また、消費者の問題を学習する中で、最後に地球にやさしい生き方をまとめます。理想ばかり掲げるのではなく、中学生として何ができるかを発表し、友達同士で意見交換をすることで、ものの見方を広げ、実践へとつなげていきます。

高校の段階

IMG_0507-1.jpg自分の生き方を模索していく高校の段階では、家庭科の視点でものの見方、考え方を学習します。例えば、「家族・家庭の問題」「新しい命を生み育てる」「人間の成長発達とは」「子どもが育つ環境について」「今日の食生活の問題」「日本の食料問題」など、生徒の将来に大きく関わるテーマを学んでいきます。そのことは、現在の自分を見つめ、将来の自分について考えることになります。1学期に学習した後の夏休みの課題では、グループごとにテーマ学習に取り組み、発表の機会もつくっています。2021年からは、クラス代表による校内大会も開催し、生徒の意欲も高まっています。
また、自由に選択できる科目に家庭科演習があります。この授業では、「成蹊の食材を使って」という独自の副教材を使用し、本格的な料理づくりを楽しんでいます。将来の食生活を健康で心豊かに創造できるよう、その一歩を築いていきます。

成蹊家庭科の特徴を生かして

IMG_1172-1.jpgのサムネイル画像日ごろ、家庭科教育を理解し、保育園実習などを受け入れてくれる地域社会の方々に対し、成蹊の中で育つ自然の恵みを使って料理をする場として、「成蹊料理を楽しむ会」を行っています。この会を行ってすでに20年になりますが、多くの方にご参加いただき盛況です。



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情報

必要な情報を選択し活用する

※高校のみの科目
現在の情報社会では、さまざまな情報の中から自分にとって必要なものを選択し、活用する能力が必要となります。本校では、情報に関する基本的な概念や著作権のあり方、基本的なコンピュータの操作方法から、情報活用能力(リテラシー)の習得まで幅広く学び、将来、情報社会で活躍するための基礎を身につけます。

コンピューター教室

中央館内に設けられたコンピュータ教室には、次代の情報化を担う人間を育てる環境が整えられています。社会ではパソコンを使えるのは当たり前で、どのように活用するかが求められます。パソコンの操作をはじめ、さまざまなソフトを使用した授業が行われています。さらに、インターネットを利用した調べ学習や海外との通信など、さまざまな場面で利用されています。

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