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「地球温暖化」は環境問題じゃない?

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「地球温暖化」は現代世界が直面するもっとも大きな問題のひとつだ。
この問題は、普通、人間の経済活動がもたらした自然環境の変化の問題として理解されている。しかし、実際には、世界各地の国や企業、市民組織などの多様な思惑が入り乱れる、国際政治経済問題としての性格が強くなりつつある。

温暖化ガス→気温上昇→気候変動→環境リスクの高まり
世界中の科学者たちが集まって、地球の大気に関する多様なデータを分析した結果、地球の平均気温が上昇しつつあることが確認された。その主要な原因は、産業革命以来、人間が排出してきた二酸化炭素などの「温暖化ガス」にあると考えられている。
「温暖化ガス」の作用で地表面の温度が上昇すると、各地の氷河や南極と北極の氷が縮小する。特に、地上の氷が溶け出すことが、海水面の上昇をもたらしている。また、極地の氷の縮小は、海流に大規模な変化を引き起こす可能性をもっている。そうなると各地の気温の変動幅が大きくなる。例えば、大規模な干ばつが起こったり、台風の数や規模が大きくなったりする。
こうした“異常気象”は、従来の予測の範囲を超えたリスクをもたらすことになる。
つまり、地球全体が大規模な気候の変化というリスクにさらされることになる。