ゼミは、自分で数式を作り、学生同士で「どう理解したか」を確認しつつ進める形式です。分からないことはゼミ内でどんどん聞けますし、先生も丁寧に説明してくれます。前期はゲーム理論について学び、オークション理論の研究を行いました。一番身近なインターネットオークションを取り上げて実際にデータを収集し解析をしながら、ゲーム理論の考え方に基づいて、入札金額の最適な決め方を数学的に証明していくというものです。後期は行動経済学について学んでいます。ゲーム理論とは違う視点で、日々の行動やさまざまな社会現象・経済現象を、心理的な側面からデータを収集し分析を行っています。ゲーム理論は「数学的・合理的」、行動経済学は「心理的・非合理的」な部分を扱う理論ですが、そのふたつの面から経済を学ぶことで、現実の経済行動が理解しやすくなります。私は音楽に興味があるので、音楽とゲーム理論・行動経済学とを関連付けて卒業研究に取り組みたいと考えています。
筑波大学大学院博士課程社会工学研究科を単位取得退学。UCSD客員研究員,メキシコ大学院大学客員研究員を経験。ミクロ経済学をはじめ、ゲーム理論、情報の経済学を研究テーマとしている。
ゲーム理論も行動経済学も実社会で活用できるものです。また、何よりもそれらの学問の考え方を吸収することで、物事の本質を見抜く確かな洞察力が身につくでしょう。学問自体を楽しんで、学問的な発見・気付きの感動をたくさん経験してください。