学部・大学院

成蹊教養カリキュラム
(2019年度以前入学者)

成蹊教養カリキュラムの理念

学生の個性を見つけ伸ばすための少人数教育は成蹊教育の原点です。これを根幹に据えながら、21世紀に求められる文理の枠を越えた幅広い教養と確かな英語力の修得を行う教養教育が、2010年度から新たに導入した「成蹊教養カリキュラム」です。
2014年度からは、さらにプレ・タームを導入し、4年間の大学生活を充実させるための新しいカリキュラムとして編成しました。これにより、「多角的な視点」と「柔軟な思考力」を身につけることに主眼を置き、成蹊大学での学修を通して「自ら考え発信する力」「グローバル化する国際社会への対応力」をもった社会に貢献する人材を育成します。

ワンキャンパスを活かした文理融合の教養教育

文系・理系すべての学部がワンキャンパスに存在する成蹊ならではの文理融合カリキュラムです。すべての学部の学生が同じ授業で学び、専門の異なる学生同士が多様な意見を交わし合うことができます。これにより文系でも理系の視点を、理系でも文系の視点を持つことが可能になり、多角的な視点と柔軟な思考力が身につきます。

学部横断のカリキュラムで次世代の人材を育成

「成蹊教養カリキュラム」の目的は2つあります。ひとつは、学生一人ひとりの個性を大切に育み、豊かな人間性を形成することです。意欲ある学生の個性を大きく伸ばし、新しい文化の担い手として、社会に貢献していく人間を養成します。
もうひとつは、自ら問題を提起し、考え、解決する力を身につけることです。グローバル化が進み、従来の価値観が揺らぎつつある現代社会をリードするためには、常に問題意識を持ち、自らの力で考え、解決していく自発的な姿勢と力を身につけることが生涯にわたって必要となるからです。

成蹊教養カリキュラム 学びの特色

■1年次前期の「プレ・ターム」で4年間の成長を支える基礎を築く

入学直後の半年間を「プレ・ターム(始動学期)」と位置付け、4年間を有意義に過ごすための新入生向け特別カリキュラムを編成しています。
これにより幅広い分野への興味・関心を喚起し、自発的に学び、周囲に向けて積極的に発信する姿勢を育みます。さらに自分の個性や魅力を知ると同時に、自分と社会とを客観的にとらえる視点を養います。こうした学修を通して、社会に出るために必要なことを考えながら、卒業まで着実にステップアップをするための基礎力の形成を図ります。

■社会で通用する英語力を身につける

グローバル化が進む現代社会では、どんな分野においても英語力は必要不可欠です。そこで「成蹊教養カリキュラム」では、すべての学部で英語を必修科目としています。発展科目と併せて体系的に学ぶことで英語への意識を高め、実社会で使える英語力を身につけます。

■文系・理系を越えた、幅広い視野と知識の修得

すべての学部の学生にとって必要な、社会で求められる一定水準以上の教養を身につけるための共通科目を、数多く設置しています。理系・文系に関わらず幅広い分野の知識を修得することで、多角的な視点と柔軟な思考力を身につけることができます。

■社会人として必要なコミュニケーション能力の育成

教員と学生の距離が近い少人数教育の特徴を活かしたゼミ形式の科目「フレッシャーズ・セミナー」を全学部で開講します。この双方向対話型の授業を1年次の必修とし、他者を理解する力、自己表現力などあらゆるコミュニケーションスキルを身につけます。また、日本語力科目をおき、確実な文章表現力を養います。

■「コア科目」と「発展科目」により段階的な学習が可能

カリキュラムには「コア科目」と「発展科目」があります。「コア科目」は、多くの学生に履修を促し、体系的に学ぶための重要な科目です。「発展科目」は、「コア科目」を基にさらに学修を深めるため、学生の興味や関心に応じて履修する科目です。「コア科目」と連携して段階的に幅広い教養を得ることができます。

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成蹊教養カリキュラムの基本構造

学部間の枠を越えたカリキュラムで
社会に貢献する人材を育成する教養教育

「成蹊教養カリキュラム」は、創立者中村春二の理念である「個性尊重の人格教育」を受け継ぐ「桃李成蹊科目」をはじめ、「社会性の育成」「国際性の育成」という2つのテーマと「人間形成系統」「文化創造系統」という2つの系統を組み合わせた科目群で構成されています。
各科目の学修を通して「多角的な視野」と「柔軟な思考力」を身につけることに主眼を置き、所属学部や専門分野にとらわれず、興味や関心に応じた科目を選ぶことができるように編成しています。これにより、「自ら考え発信する力」「グローバル化する国際社会への対応力」を持った社会に貢献する人材に必要な幅広い教養を得ることができます。

■桃李成蹊科目

約100年前の創立以来、学生の個性を尊重し、自ら勉学できる人間を育てることが成蹊の伝統です。基礎演習と成蹊教育の特色・地域とのつながり・他人を思いやる心の育成の3つの分野の特徴的な発展科目をおいて、成蹊教育の神髄に触れ、大学生活のモチベーションを高めます。

■社会性の育成

社会人として活躍するためにはさまざまな知識、技能、思考力が必要不可欠です。日本語、情報など社会人としての基礎能力や科学技術を含めた一般教養を学び、社会に貢献していくための基礎をつくります。

■国際性の育成

現代社会で活躍するためには、もちろん英語力が重要ですが、それだけでは国際性を身につけたことにはなりません。歴史認識や地理、そして異文化理解のための科目を勉強することで真にグローバルな感覚を持った国際人を育てます。

■人間形成系統

自立的な社会人として力強く生きていくために必要となる基本的な技能や考え方を身につけることを目的としています。学生の能力にあったきめ細かい指導が行われ、社会人として必要な実力を得ることができます。

■文化創造系統

多様な文化を学び、国際理解を深めることを通して、新しい文化を創り出す下地を養います。単なる知識の詰め込みではなく、レポート作成や発表等を十分に活用した教育により、自分の意見を発信する習慣を養います。

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成蹊教養カリキュラム科目構成

体系的なカリキュラム構成で教養と英語力を着実に養います

「成蹊教養カリキュラム」では、桃李成蹊科目のコア科目である「フレッシャーズ・セミナー」と、英語科目のコア科目である「Freshers’ English」と「College English」を必修科目としています。「Freshers’ English」と「College English」は習熟度を考慮したクラス編成になっており、プレ・タームでは週3回の必修英語の授業を通して、大学での英語の学び方を習得しながら学習計画を立てます。これにより、体系的かつ段階的に英語を学ぶため、実践的な英語力を着実に身につけることができます。
また「人間形成系統」科目群、「文化創造系統」科目群から成る文理融合のカリキュラムを編成。所属学部や専門分野にかかわらず興味や関心に応じたテーマを選ぶことができ、幅広い知識の修得が可能です。

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[ PickUp 学習科目 ] プレ・ターム開講科目

■フレッシャーズ講座

大学で何を学ぶか、どう学ぶかを考える

教員のほか、企業で活躍する卒業生や世界各国からの留学生なども講師に迎えて行われる、オムニバス形式の講座です。人それぞれに異なる社会とのかかわり方に触れることで視野が広がるだけでなく、今後の大学生活の過ごし方について考え、学びに対するモチベーションを高め、自分の目指すキャリアを具体的に思い描く授業です。

■フレッシャーズ・セミナー

ゼミ(演習)の基本を学び取る

成蹊大学における少人数教育のスタートともいえる、新入生のための特別ゼミ(演習)です。文献検索やレポート作成、プレゼンテーションなど、専門課程で必要となる基礎的な知識や力を身につけることを目的に、学部・学科によって特徴ある内容で行われます。ここでの学びは4年間の学生生活を充実させることにつながります。

■情報基礎

情報化社会に適応できる力を養う

大学の授業において必要不可欠なICTスキルや知識を学び、社会に出てからも活かせる能力として養っていきます。各種文献をデータベースから検索する方法や、資料・論文の作成時に利用される表計算や文書作成ソフトなどの操作方法を修得することはもちろん、インターネット上のセキュリティやマナー、リスクなどについても考えます。

■Freshers’ English / College English

英語の学び方を習得し、学習計画を立て実践

プレ・タームでは、週3回行われる必修英語の授業を通して、英語を確実に身につけるための方法や手段を学んでいきます。英語を学ぶ意義について考えた上で、独自の目標を立てることが第一段階。その後、目標達成につながる4年間の学習計画を立案、実践していきます。

■異文化理解

違いを理解し、受け止める

ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国語の5つの言語圏について、それぞれがもつ文化や歴史的背景を具体的に学びます。この科目は、第2ターム(1年次後期)以降に履修する初修外国語科目を選択するための入門編であると同時に、異文化や多様性への理解を深めて広い視野を手にすること、「自ら考え発信する力」を養うことを目的としています。

■健康・スポーツの基礎

人、健康、スポーツ・運動とのかかわり方を学ぶ

「自己の身体組成・運動能力の把握と分析」「生涯にわたる健康実現に向けた運動の知識と実践」の2つのテーマから、健康の維持・増進のための知識と方法、 生涯にわたり生活を豊かにするスポーツ・運動とのつき合い方を考えます。必要なコミュニケーションを取りながら、コミュニティの中でスポーツ・運動の実践をマネジメントする社会性も育成します。

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