経済学部のリアル
授業紹介

社会哲学入門


総合的な学び

歴史・制度

KNOWLEDGE

社会のなかでどう生きるか

私たちが暮らしている社会・世界は理想的と言えるか。そもそも社会・世界が目指すべき理想、実現すべき人間的価値(人間にとって重要なもの)とは何か。理想的とは言えない社会・世界の中で、人はどのような責任を負い、どのように生きていくべきか。人類は常にその答えを探求してきました。この営みが「社会哲学」です。本科目では、社会哲学に関する様々なテーマに焦点を当てながら、重要な疑問点や「先哲」(哲学の大先輩たち)の考え方を紹介し、ともに議論していきます。

市民性を発揮するために

「社会人」と言えば、「経済活動を担う人」(「経済人」)というイメージが強いかもしれません。けれども、真の社会人とは、「経済だけでなく社会を担う人」。つまり、「経済の担い手であると同時に、社会を共有するすべての人の権利やアイデンティティを尊重し、もし現行の経済制度が何らかの不正義(権利の侵害・環境破壊・機会の格差など)を生むのであれば、その不正義を見抜き、軌道修正の方法を模索できる人」(「批判的市民」)のことを指すはずです。社会哲学は、真の社会人として生きるために必要な様々な力(思考力・批判力・協働力・傾聴力・説得力)を育んでくれます。

経済が促す価値、脅かす価値

経済が促進すべき価値、そして絶対に脅かしてはならない価値。これらについて考えさせてくれるのが社会哲学です。経済学を学ぶみなさんにこそ、経済学の枠を飛び越え、人間的な様々な価値について考えてもらいたい。そう願っています。