Study Abroad留学(大学)

Interview 私費外国人留学生
留学生インタビュー

留学体験談

2025年度取材時

理工学部 理工学科 電気電子専攻 4年

長期協定
留学

ボン大学
留学先|ドイツ
期 間|3年次2月~翌年3月

違いを受け入れ、混ざり合うことで生まれる可能性

環境問題に強い関心のあるWさんは、環境先進国ドイツで留学生を積極的に受け入れているボン大学を長期留学先に選びました。現地での入院・手術という予想外のアクシデントに見舞われながらも、良い友人たちに恵まれ、多様な価値観に触れて大きく成長した1年でした。

準備1・2年次

語学学習と専門科目の成績維持に
力を入れる

コロナ禍の影響で高校在学中の留学が叶わず、「在学中に必ず留学を実現する」と心に決めて成蹊大学に入学。環境先進国として知られるドイツで、現地の取り組みなどを学びたいと考えていました。

ボン大学は、環境学だけでなく国際関係や社会科学など幅広い授業をドイツ語・英語で履修することができます。また、留学生の受け入れが活発で、多様な価値観に触れながら学べる環境である点にも惹かれました。ボン大学への出願には一定以上の成績基準があるため、独学でドイツ語学習を継続しつつ、専門科目の勉強にも力を入れ、安定した成績を維持できるよう心がけていました。

教務部やキャリア支援センターには帰国後の履修や就職活動について相談しました。さらに、国際教育センターから以前成蹊大学に留学していたボン大学の学生を紹介していただき、現地のリアルな情報を得たことで留学への不安を大きく減らすことができました。

留学3年次

地球規模の持続可能性についての視野が
広がった授業

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※1:ボン大学 選帝侯宮殿 ※2:大学の公式Tシャツ ※3:留学生の支援団体・Elasmus Student Networkのイベント。ボン近郊の山へハイキング

1学期には農業に関する科目を履修しましたが、授業は英語で専門的な内容についていかなければなりません。専門外の化学の基礎知識も必要なので、苦労しながらも理解を深めていきました。2学期は環境・食料問題をテーマにした科目を履修し、世界各地の事例をもとに議論するなかで、地球規模の持続可能性についての視野が大きく広がりました。CO2削減を巡る議論では、先進国の学生が先端技術による対策を語る一方、発展途上国の学生は自国の発展を優先したいと主張し、全世界が足並みをそろえることの難しさを感じました。

学内外のイベントも盛んで、さまざまな国の学生との出会いがありました。日本語クラスのアシスタントも務め、日本語を学ぶ学生の会話練習を手伝いながら、ドイツ語や英語を教わり、互いの言語と文化を学び合いました。

ルームメイトと語り明かし友情を育む

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※1:お気に入りのライン川のほとり ※2:寮の一人部屋 ※3:同室のロシア人の友人と

ボンは落ち着いた街並みと便利な生活環境が共存している都市です。近郊のデュッセルドルフには日本食レストランや日本人が経営している美容院などもあるため、不便を感じることなく快適に過ごせました。

留学中に滞在したのは大学から自転車で15分くらいに位置する寮です。ダブルアパートメント形式で、一人部屋が2室に共同のキッチンとバスルームがありました。ルームメイトはとても親切で気遣いのできるロシア人。日々の生活を共にする中で自然と打ち解け、一緒に出かけたり、運動をしたり、将来や家族、友人、母国について一晩中語り合うなど、多くの時間を共有しました。

彼は母国に簡単に帰ることができず、ロシア出身であるという理由だけで、さまざまな場面で苦労をしてきたことも話してくれました。なぜこんなにも誠実で思いやりのある人が、苦しい立場に置かれなければならないのか。その現実に触れ、戦争がもたらす理不尽さや醜さを強く感じました。同時に、自分自身もまた、無意識のうちに「この国の人だからこうだろう」と、人をひとくくりにして見ていたことに気づかされました。しかし実際に向き合ってみると、国籍や立場ではなく、一人ひとりが異なる考えや人生を持つ「ひとりの人間」であることを実感します。固定概念やメディアの情報だけで安直に決めつけるのではなく、実際に面と向かって向き合うことの大切さを、彼との日々が教えてくれたように思います。

手術・入院で身にしみた、
周囲への感謝の気持ち

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※1:充実した医療が整うボン大学病院 ※2:少し寂しい病院食。クリスマスの夕食は一口サイズのチョコレート付き

留学生活の中で最も大変だった出来事は、予期せぬ体調不良により大学病院で2回の手術と合計1か月以上の入院を経験したことです。言語や医療制度の異なる海外で手術を受けるのはとても不安でしたが、医師や看護師は丁寧に英語で説明してくれて、わからない点は何度でも質問に応じてくれました。

また、見舞いに来てくれたり、日用品を差し入れてくれたりした友人たちには、精神的にも支えられました。「自分は一人ではない」「困ったときは助けを求めていい」と感じ、助けてくれる人たちへの感謝の気持ちでいっぱいでした。同時に、海外で長期生活を送るうえで健康管理がいかに重要か、身をもって知りました。

そのような状況があっても、休暇中には10か国以上を訪れました。ドイツ国内はもちろん、フランス、ベルギー、オランダ、スイス、イタリアなどヨーロッパ各地を友人と旅し、地域ごとに異なる街並みや食文化、人々に触れました。旅先で予期せぬトラブルに見舞われることもありましたが、自分で状況を判断し、行動する力が鍛えられました。

"居続ける"ことで開けた
コミュニケーション

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※1:アメリカ、タイの友人とドイツ、オランダ、ベルギーの国境へ ※2:一人旅をしたスイスのツェルマット

ドイツへの留学は、多くの人と出会い、それぞれが持つ全く異なる考えや価値観に触れる一年となりました。留学当初は、思うように言葉が伝えられず、相手の話も十分に聞き取れないことが多くありました。集団の中にいても、自分だけが取り残されているように感じ、悔しさやもどかしさを覚えたこともあります。それでも諦めず、日記をつけて日々の振り返りをしたり、積極的にさまざまなコミュニティーに参加したりして、うまく話せなくてもその場に身を置き続け、何とかコミュニケーションを取ろうと努めました。そのおかげで、言語力が向上しただけでなく、多くの人と関わる中で、それぞれが持つ価値観や考え方から多くの学びを得ることができました。

授業や学外の活動では、多様な背景を持つ人たちとチームで活動する機会に恵まれました。互いの文化を紹介し合うイベントに現地の学生らと挑戦をした際には、考え方や経験が異なる中で、一人ひとりと丁寧に向き合い、互いを尊重しながら意見を交わすことで、個人では生まれなかった新しいアイデアや価値が形になっていく場面に何度も遭遇しました。多様性とは、違いを避けることではなく、違いを受け入れ、混ざり合うことで新しい可能性を生み出す力なのだと学びました。

帰国4年次〜

互いの違いを楽しみながら一緒に前に
進める人でありたい

ボン大学の語学講座や授業、日常生活を通じて、ドイツ語はもちろん英語も上達しました。帰国後、TOEICテストに挑戦して920点を獲得できたことは、留学の嬉しい成果です。また、大学の海外ビジネス研修プログラム(MOBT:[Mitsubishi Overseas Business Training])でオーストラリアに行く機会をいただきました。ドイツ留学と、この研修で得た学びを通して、「多様な価値観の中で新たな価値を創造できる人材になりたい」という将来像が、より明確になりました。今後は、環境・エネルギー分野やグローバルに事業を展開する企業で、留学で培った経験を生かしていきたいと考えています。ボンで出会った友人たちのように、互いの違いを楽しみながら、一緒に前に進める人でありたいと思います。

帰国後の履修計画を立てれば
理工学部でも1年の長期留学は可能

留学先のボン大学授業料
学生交換協定のため全額免除
留学中の成蹊大学授業料等納付金
3分の2 減免
(101.5万円減免)
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※内容は取材当時のものです。

留学レポート

過去の派遣生のレポートには、留学先での授業、生活等のより詳しい情報が書かれています。留学を考えている、もしくは留学が決まっている成蹊大学の学生はぜひ読んでください。

※学内からのみアクセス可能です。