成蹊教育基本理念

学園長メッセージ

未来を拓く成蹊教育

成蹊学園学園長 亀嶋 庸一

現在、世界は約100年前の「スペイン風邪」以来の大きな災難に直面しています。成蹊学園でも、昨年の全国一律一斉休校要請を受け3月より小中高の臨時休校が始まり、それ以降対面授業が再開する6月まで構内には建物だけで児童・生徒・学生の賑やかな姿が見られないという、建学以来およそ経験したことのない状況が続きました。しかし、そのような困難な状況においても、学園の各学校は、4月よりオンライン授業等の取り組みを開始することによって、教育の継続をできるだけ図ってまいりました。

当初、パンデミックに関連して様々な情報が錯綜する中で、本学園の各学校が連携しあいながらいち早く先進的な取り組みを推し進めることができたことは学園として誇るべきことではあります。こうしたことが可能となったのは、いかなる状況の下でも学園における教育の火を絶やさないとする教職員の熱意と努力のみならず、児童、生徒、学生、そして保護者の方々のご理解とご協力をいただいたからこそに他なりません。感謝の念を抱くと共に、さらに信頼いただける学園となるべく邁進してまいります。

今回の経験を通じて学園として検討すべき重要なことの一つは、オンライン授業をはじめとするICT教育手法の習熟のみならず、教育におけるその効果や課題等についての検証を継続し、対面での授業についてもオンラインとの融合的な併用を通じてそのクオリティをより一層高め、学園が建学以来実践してきた持続可能で豊かな教育のさらなる進展に結び付けていくことであると考えています。そのことが持つ意義は、たんに一学校法人に関わることのみにとどまるものでは決してありません。

今日のコロナ禍の下で日本が直面している事態は、テレワーク化やキャッシュレス化の遅れ、そして格差の拡大など、高度成長後の日本の働き方やシステム等が抱えている様々な問題や課題を図らずも露呈させており、今回の危機を糧として社会全体が大きく変わっていくことが強く求められているからです。成蹊学園も、すでに大学やサステナビリティ教育研究センターを中心に進めているSociety5.0やSDGsの時代に求められる教育・研究の構築を通じて、未来を見据えた取り組みに少しでも貢献すべく今後も努めていく所存です。