現代社会学科の学び

分析する

授業の事例から:「社会調査演習」履修者インタビュー

ファションと自分らしさの意外な関係

ーデータの分析から仮設を検証

左:伊藤静華さん 右:金尾栄里さん

-伊藤さんと金尾さんがファッションと自分らしさをテーマとする調査をされた「社会調査演習」という授業について簡単に説明していただけますか?
伊藤 いくつかのチームに分かれて仮説を立て、仮説を検証するための調査票を作って無作為に選んだ方々に郵送し、データを分析して報告書にまとめます。500人の方に送って、6割以上の方が回答してくださったんですよ。また、分析した結果に基づいてインタビュー調査とフィールド調査も実施しました。
-伊藤さんと金尾さんのチームはどのような仮説を立てたのですか?
金尾 既婚者ほど、また40代以上の人ほど、普段のファッションで自分らしさを重視する傾向が強いだろう、さらにファッションで自分らしさを重視する人はストレスを感じる度合いが低く、ハイヒールを履く割合が高いだろうという仮説を立てました。
-分析の結果はどうなりましたか?
伊藤 すべての仮説が支持されて、自分たちでも少し驚きました。吉祥寺のアパレルショップの店員さんにこの分析結果を見せてインタビューしたところ、既婚の人や40代以上の人ほど自分らしさを重視するという結果は納得できるが、自分らしさを重視する人ほどハイヒールを履くという結果は意外だということでした。
金尾 ファッションを通して自分らしさを表現している人たちへのフィールド調査として、服飾専門学校の文化祭を見に行ったりもしたんですよ。
-自分たちの仮説について、いろいろな角度と方法で検証し、考察を深めていったのですね。
金尾 その一方で、質問が自分たちでも気づかないうちに「若い女性」を前提としたものになってしまっていたという反省もありました。でも、こうしたことに気づけたのも自分たちでデータを分析し、結果を発表会や報告書のかたちでまとめたからだと思います。
-実際に調査をしてみて気づいたことなどはありますか?
金尾 テレビでよく円グラフなどを使って調査結果を紹介していますが、データをどのようにとったのか、データが信用できるのかが気になるようになりました。ほかにも「私ならこの質問を入れるのに」とか「この項目はいらないのでは」と、調査をする側の視点で見られるようになったと思います。
伊藤 インタビューを通じて、人に話を聞くことの面白さもわかりました。偶然テレビ局にインタビューされる機会があったのですが、そのときも「こんなふうに質問するのか、さすがプロだな」と、思わず取材する側に目が行ってしまいました(笑)。