鈴木さんにとって、仕事をする原動力、壁を乗り越えていく力となるものは何でしょう。
好きであること。これに尽きると思います。好きで、やりたいことをやっている。だから、どんなに仕事が増えきつくなってきても、楽しくてしょうがない。もっともっと仕事を、とエキサイトします。
そして、これは私のポリシーでもあるのですが、作る時に絶対に妥協しないこと。数字では測れない仕事なので、自分の中のクオリティの尺度を絶対に落とさない。どんなにきつくても、とことんやると決めています。街中で「あの映画、感動したよ」なんて声を掛けられるたびに、がんばってよかったとうれしくなります。
もちろん、壁にぶつかることもありますよ。解決策がなかなか見つからず、眠りながら夢で考えていることもあります。でも、その壁を溶かし解決することも楽しいチャレンジ。今までに誰もやっていないアイデアを生み出すチャンスでもあるんです。ハリウッドでは数年前に、フィルムからデジタルへの移行という大きな変換期がありました。
この技術革新に折れてしまったクリエイターは多く、僕の友人もたくさん別の職業へ移ってしまった。好きなものやこれまでのものにとらわれるのではなく、いろんなもの、新しいものを、「面白そう」と好奇心を持って学んでいくことも大切でしょうね。