中学1年生に素晴らしい機会が訪れました。1月16日(木)に人類学者、霊長類学者にして、ゴリラ研究の第一人者である山極壽一先生に特別講演会を行っていただきました。テーマは「思春期の学びとは何か」。

山極先生は2020年まで第26代京都大学総長を務め、現在は総合地球環境学研究所所長ですゴリラ研究を通じて人間の本質について深く考えてこられました。ゴリラたちの社会生活やコミュニケーションのあり方を研究することで、私たち人間の関係性やコミュニケーションについて新たな視点を提供してくれることを1時間以上にわたって講演してくださりました。サルや霊長類と比較しながら、人間以外の動物には「教育」という行為はまれにしか見られないことなど、本格的な研究成果を交えつつの説明に、中学1年生が聞き入りました

最後の質疑応答では多くの生徒の手が上がり、「山極先生はゴリラの社会に入っていったときに、ゴリラから受け入れられたのですか?」などの質問が飛び出しました。どの質問にも丁寧に答えていただき、大満足な特別講演会となりました。

<生徒の感想>

  • 12才から16才の間に脳が完成するから、今の時期は自分にとって大切な時期なので、しっかり勉強したいです。相手の目を見て会話をすることによって、目から相手の気持ちが分かると思うから、相手の目を見て会話したいです。挫折はチャレンジのチャンスだと思っていろいろとチャレンジしていきたいです。

  • 自分が最近モヤモヤしていたことに、答えが見つかったような気がしました。ゴリラは一見、人間の敵のようだけれど、フレンドリーでどんどんかわいらしく感じたし、先生のような気がしました。ありがとうございました。

  • 昔から相手を信じて食べ物を食べたり、食物を仲間と分け合っていたという人間の話を聞いて、私は人を信じられているか、思いやれているかを考えました。考えた時に、簡単に人を信じないようにしようとか、この人の言っていること本当なのか、と疑心暗鬼になっていたことを思い出し、さらに思いやってはいるけれど、それを表には出さないことを思い出したので、これからは人を信じて思いやりのある行動をしようと思えました。

  • 私はスポーツが大好きなので、言葉の要らない共感能力を得られる機会がたくさん身近にあるので、共鳴集団の大切さを忘れずに様々なことに取り組みたい。ゴリラのように、けんかで「負けない」というマインドで行動すれば、相手を下に見ることや相手をののしることはなくなるのではないかと思うので、負けないことを大切にしたい。人間を知るために人間以外の動物を研究しようとする考え方を真似したい。普段知ることのない角度から様々なことを学ぶことできました。ありがとうございました。