文部科学省が海外留学を促進する事業として、2013年から行っている「トビタテ! 留学 JAPAN」の8期生に本校高校1年の深瀬ひまりさんが選ばれ、深瀬さんはこの夏アフリカのガーナに3週間の留学に行きました。
深瀬さんは、以前にアフリカのウガンダに在住していたことがあることから、アフリカの医療の厳しい状況を知っていたうえで、敢えて医療従事者としての支援活動を希望し、実践にうつしました。
文化祭での発表からは、自分自身がマラリアに罹患する状況の中でも、諦めず支援活動を行った気持ちの強さを感じとることができました。命の誕生に立ち会えた素晴らしさも伝えてくれました。発表の最後では、今後もアフリカのような医療が遅れている国への支援に関わっていきたいという意志を伝える姿には頼もしさを感じました。


以下は、深瀬さんの活動を、本人の感想を交えて報告させてもらいます。
下の写真は、医療の届かない貧困地域や田舎のコミュニティにアウトリーチ(医療ボランティア)をしている時の様子です。内容は、マラリアやB型肝炎などの血液検査やバイタルチェックなどを行いました。100人ほど検査をしたところ、6割の人がマラリアに感染している村もありました。その際、アウトリーチ先のコミュニティでは、ヴァイオリンを演奏し、現地の人を和ませました。中には、チャルダッシュに合わせ、踊ってくれる人もいました。




また、病院研修の産婦人科研修では、NICUにて未熟児のバイタルチェックを行ったうえ、初めて命の誕生にも立ち会うことができ、感動しました。外科の研修では、脱腸や帝王切開などのオペも見学させてもらいました。休日には、ナショナルパークや奴隷貿易が行われていた負の世界遺産である「ケープ・コースト城」に行き、地域のことも学習することができました。





このような日本の日常では体験できない活動を行ってきたことは、今後の学校生活はもとより、一生の宝となると確信しました。最後に、深瀬さんからの感想を載せさせて貰います。
今回の留学では、実際に現地の医療従事者と同じ視点から活動したことで、たくさんの発見がありました。日本では助けられるはずの命が目の前でなすすべなく失われ、人々がそれを仕方がない。と受け入れている事に悔しさを感じました。
1人にかける医療の質も、命に向き合う人の意識にも大きな格差があり、日本と発展途上国での1人の命の重さは違うと言うことを痛感しました。自分には何ができるか、すぐに今回答えを見つけることは出来ませんでしたが、この経験を基盤にして将来発展途上国の医療に携わりたいと強く思うようになりました。また、良いグループメンバーに恵まれ、今回様々な困難を一緒に乗り越えることが出来ました。同じ世界を目指している仲間を世界中に作れたことは、私の大きな励みになったと思います。