英語英米文学科の学び

創造力を解き放つ Unlock Your Creativity.

授業の事例から:「英語圏芸術・文学 B432」履修者インタビュー

自分らしい創造力を培う

ーシェイクスピア作品を通じて

―お二人は「英語圏芸術・文学B432」を履修されています。
授業内容を簡単に教えていただけますか?
I・R:ウィリアム・シェイクスピアの劇作品を通じて、「身体」について、文化的な観点、政治的な観点、医学的な観点、ジェンダー的な観点など、様々な観点から多角的に考察する授業です。たとえば、シェイクスピアの劇作品に表れている「身体」に関する当時の社会通念を、「身体」に関する現代の社会通念と比較しながら考えることで、「身体」という概念およびそれを構築する特定の時代や地域の社会・文化についての理解をそれぞれ深めていきます。
―この授業内で面白い、興味深いと思った学びの内容を具体的に教えてください。
I・R:毎週の授業で面白いと思ったことは数多くありますが、私はその中でも初期近代における「自然的身体」と「政治的身体」という身体の捉え方が特に印象に残っています。『ジュリアス・シーザー』においてシーザーは第3幕で暗殺されるにもかかわらず、劇の最後まで観客や他の登場人物たちにその存在感を感じさせるのは、彼の「自然的身体」は破壊されても、「政治的身体」が生き延びているからだという考察に多くを学びました。毎週の授業を通じて、当時の「身体」に関する考え方に関する学びを深めることができてよかったです。
N・S:シェイクスピアの作品が現代でも人気があるのは「普遍性」があるからだという考察がとても面白かったです。確かに、シェイクスピアの作品を読んでいると、私とは生きている時代も住んでいる国も違う作家が書いたものであるはずなのに、登場人物たちの心境を容易に理解できることがあります。これまで古典文学作品はハードルが高いと思っていたのですが、この授業で文学作品を自分と重ねて読む楽しさを教わりました。
―英語英米文学科の講義やゼミを通して新たなアイデアを創っていく際、心がけていること、あるいは苦労していることを教えてください。
I・R:自分のもっているあらゆる経験を大切にすることを心がけています。これまでの自分の経験やそこから得た気づきは他の人が持っていないもの、つまりオンリーワンなもので、とても価値があると感じています。これは逆も然りだと思っているので、他の人と意見を共有して自分にはない考え方に接していくなかで、さらに自分の考えが磨かれていくと思っています。
N・S:自分の意見を相手にはっきり伝えるのは大切ですが、それ以上に他者の意見や考えを受け入れる姿勢はより大事なことだと思います。他者の意見を受け入れるという姿勢が整っていれば、新しい視点を得ることも、自分の考えていることを客観視することもできるので、より有意義な議論ができると考えるからです。
―英語英米文学科の学びを通して培っている、自分なりの意見や価値を「創る力」。
今後の学生生活、もしくは社会でどのように活かしていきたいと考えますか?
I・R:文学作品という共通のテクストから何を読み取るのかは十人十色です。作者の特徴やその時代の価値観、当時の情勢など、様々なものをヒントにアイデアを創造する中で得られる「なぜ?」を繰り返す姿勢は、情報やヒントがあふれる社会で何かを新たに創造する力、想像する力につながると考えています。
N・S:現代の世の中では「自分らしさ」が求められています。ですから、在学中に「創る力」を培い、社会に出たときに自分の個性を表現できるようにしたいと思っています。また、自分と他者の意見の両方を尊重しながら新たなアイデアを「創造」できるよう、他者と協働する人間になりたいと考えています。

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