校長ブログ「百代の過客」

「勤労の実践」から、探究心を養う!

1学期末、高2の女子生徒が校長室に訪ねてきて、身近な疑問を投げかけてくれました。

「校長先生は、自宅でペットボトルを捨てる際、どのような形で捨てていますか。」

私は自信を持って「勿論、ラベルをはがしてスーパーのリサイクルごみの集積場に持って行っています。」と答えました。しかし、次の質問に愕然としました。

「では、校内でペットボトルを捨てる時は、どうですか。」

 この質問を受け、学校内においては、ペットボトルのラベルをはがし、水でゆすいで捨てることをしない自分に気付かされました。そして、生徒達は環境問題を考えるうえで、新しい視点を持っていることを改めて感じました。その後、生徒からの要望もあり、商品のパッケージなどに関してSDGsに積極的に取り組んでいる「三菱商事パッケージング株式会社」様と連携することとなりました。会社側もとても好意的に受け止めていただき、部長様をはじめ多くの方々が関わり、8月末から9月初めには、複数回のオンライン会議を開かせて貰いました。私も2回ほど会議に出席させて頂きましたが、パッケージの種類だけでなく、考え方の幅広さを痛感したうえ、自分の知らないSDGsの取組を教えてもらい、大変参考になりました。本校の建学の精神「勤労の実践」が具現化できると取組ですので、今後も連携を続けさせていただき、少しでも社会に貢献できたら幸いです。

この活動に参加した高校2年の女子生徒のコメントを載せさせていただきます。

「私自身、個人的に企業の方とお話ししたのは初めてで、受身で見てきた消費者の視点とは全く違った視点を拝見できたと思います。3回にもわたりお時間を頂戴し、様々なお話しをさせて頂きました。今回のお話を通して、一貫して私が思うのは、やはり環境問題を考える上では社会的にどの立場の人が一部で頑張っていてもどうにもならないということです。政府、企業、そして国民が揃って意識し、変わらなくてはいけない、また、そのくらい今の環境問題を解決するのは容易ではないということだとも思います。『企業は精一杯努力している、じゃあ次は消費者だ』という意識を持ち、これからも学校内外で活動して行けたらと思います。」

このように、生徒達の琴線に触れる取組を今後も推進し、今後も多くの取組が行われることを期待しています。