校長ブログ「百代の過客」

修学旅行が無事終了しました!!

 11月8日(月)から10日(水)にかけて、5月から順延した中学校3年生の奈良・京都への修学旅行を、保護者の方々のご理解の下、実施することができました。感染者数が減ってきている状況でしたが、通常の4泊を2泊に減らし、ツインベッドのホテル形式の宿舎に変更するなど、感染対策を徹底して行いました。

 11月4日(木)の5時間目には、修学旅行に先立って、私から40分ほど奈良・京都についての事前学習を行いました。Zoomのため、生徒の反応が掴めなかったのは残念でしたが、「何故、東大寺には鎌倉時代の建物が多い?」「何故、九条ネギが作られるようになった?」など、私が常日頃から言っている疑問を持つことをテーマに話しました。

 さて、本番の11月8日(月)です。東京駅でもまず凝念をして、心を落ち着かせます。そして行きの新幹線では、従来のように座席を回転できない状況でしたが、生徒達は規律を守り、静かに行動していました。

バスの車内で元気にピース!
私も一緒に!

 バスで最初に向かった法隆寺の大宝蔵院には、私が事前学習で力を入れて話した玉虫厨子があります。私が厨子の前に陣取り、玉虫の羽が残る場所を懐中電灯で照らしながら説明すると、多くの生徒が関心を示してくれ、その興味津々の眼差しが今でも忘れられません。
 次の東大寺では、鹿と戯れる中、大仏の大きさに圧倒され、興福寺では阿修羅をはじめとする天平期や鎌倉期の仏像に触れることができました。

法隆寺での説明を聞く生徒達
鹿と戯れる生徒達
大仏様と一緒に
興福寺で阿修羅ポーズ

 11月9日(火)、午前中はクラス別行動で、私は嵐山へと向かいました。小降りの雨も早めにあがり、青々とした「竹林の小径」を歩くと気持ちがリフレッシュされました。生徒達は、学問の神様で恋愛も成就させる野宮神社で願掛けをし、紅葉が綺麗な天龍寺へ。そして、渡月橋近くで昼食をとった後、待ちに待った班別自主研修です。従来のように、1日の自主研修ではありませんでしたが、それぞれが決めた場所に向かう生徒の表情はとても活き活きとしており、その姿に修学旅行の良さを改めて感じました。

「竹林の小径」
野宮神社で願掛け
紅葉の綺麗な天龍寺曹源池庭園
渡月橋での集合写真

 11月10日(水)の最終日は、全体で三十三間堂(蓮華王院)をめぐり、記念写真を撮りました。生徒の中には、私が事前学習の際に出した宿題「三十三間堂の千手観音の手は何本?」の話を受けて、実際に本数を数える者もおり、その前向きさに私も嬉しくなって、堂内で「千手観音一体に手が42本ある」理由の説明までしました。次に清水寺を見学し、その後はお土産タイム。京漬物に生八つ橋、最近人気の「茶の菓」など、家族や友達に買う表情はとても楽しそうでした。生徒達は、きっとこのお土産を通して修学旅行の話を家族へ一杯話してくれたことと思います。

清水寺で
京漬物屋で
「茶の菓」と一緒に
黙食での昼食

 強行日程ではありましたが、大きな事故や病人も出ず、修学旅行を無事終えることができました。このことは、本当は楽しく語らいながらできる食事を黙食で我慢するなど、厳しい規制を守ってくれた生徒と、陰で支えてくれた先生方に感謝する気持ちで一杯です。
 また、同時期に行われた中1の夏の学校(お台場への日帰り遠足)、中2の夏の学校(箱根での1泊2日の宿泊研修)も、同様に無事終了しました。今後も、感染状況の推移を見ながら、なるべく学校行事を続けていきたいと考えています。