校長ブログ「百代の過客」

成蹊スタートアップキャンプin五島列島

 8月29日(月)から4泊5日の行程で、五島スタートアップキャンプを実施しました。本校では、昨年度からアントレプレナーシップ(起業家精神)を養うスタートアップ研修を行っており、中学生から高校生まで幅広い層の生徒が参加しています。そこで今年度は、この企画をコーディネートして頂いている本校卒業生の熊谷宏人様のご提案もあり、五島列島の福江島をフィールドとして、研修を行う取組にチャレンジしました。私も前半の3日間同行し、生徒達と一緒に島時間を過ごすことが出来ました。

五島スタートアップキャンプのポスター
長崎空港からプロペラ機に乗って、福江島へ!!

 参加した中学3年生から高校2年生までの12名は、3班に分かれ、「移住」「観光」「医療」をテーマに、事前の探究活動を開始しました。それぞれの班は、テーマに沿った学習を行うとともに、テーマに関する課題を探り、現地研修に臨むことにしました。このような課題を発見するプログラムは、生徒一人一人の「0(ゼロ)to1(ワン)」の発想力を育むことを狙いとしています。

ワーケーションの方が多く宿泊するセレンディップホテル
移住して議員となった中西様の講演(ホテルにて)

 1日目は、「福江島を知る」ため、潜伏キリシタン関連の堂崎天主堂、日本一綺麗な砂浜として有名な高浜ビーチ、地元の特産物が並ぶ道の駅「遣唐使ふるさと館」を巡りました。また、2日目は、五島の代表的な産業である「椿油」を作る今村製油所、五島の自然を活用して製塩を行う「佐藤のしお」に伺い、当事者からの話を聞くとともに、五島で行われている潮流発電のことも九州電力の方に講義してもらいました。

堂崎天主堂をバックに
高浜ビーチは綺麗でした!!
今村製油所の説明に聞き入る生徒達
自然を活かした製塩を行う「佐藤のしお」の皆さんと

 このような2日間のインプットを行った後、いよいよ各班が自主的に活動する地域調査です。各班は、長崎県立福江高等学校の生徒とのディスカッション、五島市役所や五島観光協会の方へのヒアリング、ワーケーションを想定したホテル経営者やドローンを活用した地域医療事業を展開する方とも話し合いをしました。

福江高校生とのディスカッション
五島観光協会の方へのヒアリング
ドローンを活用した医療事業の方との話し合い

 そして、4日目の午後に、長崎新聞をはじめとする多くの方に参加してもらい、各班によるプレゼンを実施しました。その間生徒は、課題やその解決策に向けてのブレストを重ね、パワーポイントを作成して臨みました。まだ完璧な提案とまではいきませんでしたが、2学期以降もこの活動の中で、新たな提案が生まれてくることを信じています。また、長崎国際テレビの方にはこの5日間の密着取材をして頂き、阪急交通社の工藤様には常にサポートして貰ったことに、大変感謝しております。

プレゼンの様子
地元の方と話す生徒を取材するテレビ局

 東京とは違うフィールドで、多くの人と触れ合い、語り合うことは、新たな考え方や発想を知ることに繋がり、生徒を成長させていきます。今後も、スタートアップ研修を続けていき、多くの生徒が参加するような取組にしていきたいと思っています。