校長ブログ「百代の過客」

つくばサイエンスツアー

 7月11日(火)、中学生対象の進路企画「社会を見よう」のプログラムの一つである「つくばサイエンスツアー」が開催され、29名の生徒が参加しました。

 午前7時50分に成蹊学園正門をバスで出発し、つくばへ向かいます。私以外の引率した教員3名は筑波大学の卒業生で、現地での解説まで行ってもらいました。最初の見学先は、国土地理院の「地図と測量の科学館」です。赤青メガネを掛けて観察する「日本列島空中散歩マップ」、古地図コーナーなどの屋内展示の他、「地球ひろば」にある「日本列島球体模型」や測量用航空機「くにかぜ」など、興味をひくものが目白押しでした。私は、伊能忠敬の「伊能図」と世界最古の地球儀「べハイムの地球儀」を見られたことが良かったです。また、ミュージアムショップに、私が今年の入学式で紹介した『13歳からの地政学』を1年生が見つけ、教えてくれたのには大変感激しました。

赤青メガネを掛けて立体地図を観察
日本列島球体模型でバンザーイ

 次に、筑波大学構内を本校卒業生の西山君に案内してもらい、大学の学食でのランチを経験しました。学食には、現在マスターに在籍している卒業生の前田さんからも声を掛けられ、成蹊の幅広さを感じました。生徒達は、ラーメン、カレーなどを食べながら学生気分を満喫し、その後はバスで広いキャンパスを巡りました。

学食で学生気分を満喫
卒業生と一緒に

 午後の最初の見学先は、産業技術研究所つくばセンター内にある「サイエンス・スクエアつくば」で、科学技術の最先端の技術が分かりやすく紹介されていました。隣接する地質標本館では、地球の歴史や様々な岩石・鉱物・化石などのコーナーがあり、授業の地学の知識が活きる展示が続きました。私は、興味のあるチバニアンの地層の剥離標本があったのがとても嬉しかったです。

テントの布がスピーカーになっています
日本の地形に見入る生徒
地球の歴史に興味津々

 そして、最後の見学先は、生徒が一番楽しみにしていた「JAXA 宇宙研究開発機構筑波宇宙センター」です。今回は、普段は公開していない「きぼう」運用管制室や宇宙飛行士養成エリアの見学から行いました。リアルに宇宙と繋がっている管制室の様子を見た生徒達の眼が輝いているのが印象的でした。その後、展示館の「スペースドーム」では実際の衛星を目の当りにすると、その大きさに驚かされていました。最後にはミュージアムショップでお気に入りのグッズを購入し、無事学校に戻ってきました。

JAXAのマークの下で記念写真
展示館内の「きぼう」の前で
ロケットを背景に全体写真を撮りました

 科学や宇宙に関心を持つ生徒は多く、成蹊の「本物に触れる」教育の一端が感じられた一日でした。また、これを機に筑波大学への希望者も増えてくると有難いです。