校長ブログ「百代の過客」

「本物に触れる」夏の学校

 7月18日(火)~20日(木)、中学1年生が車山高原、2年生が志賀高原に夏の学校に行きました。私は、今年度中学2年生に同行しましたので、その報告をさせてもらいます。

 1日目、学校の校庭で出発式を行い、7台のバスに分乗して、志賀高原に向けて出発です。昼頃には現地に到着して、ホテルで昼食。ホテルについては、まだ安全の確保のため、4クラスと3クラスに分かれての分宿としました。それぞれのホテルで開校式を行い、午後は信州大学自然教育園でのアクティビティです。この自然教育園は、志賀山の山麓にあり、長池畔の原生林の中を全長約3.5Kmに及ぶ観察路が整備されている施設で、亜高山帯の針葉樹林についての学習などができます。各クラスに2名のボランティアガイドさんが付き、様々な自然の植物について学びながらの散策を行いました。ラッキーにも、「ヒカリゴケ」を観ることができ、生徒達は食い入るように眺めていました。夜には、ホテル近くでホタル観賞を行うことまでできました。

ボランティアガイドさんの説明を聞く生徒達
頑張って登っています!
「ヒカリゴケ」発見!
自然の凄さに興味津々
ホタル狩りに行ってきます!

 2日目は、クラスごとに7箇所の施設に分かれてのプログラムです。場所は、「戸隠地質化石博物館」「長野市立博物館」「いいづな歴史ふれあい館」「野尻湖ナウマンゾウ博物館」「長野県環境保全研究所飯綱庁舎」「一茶博物館」で、現地では学芸員や研究者の方々からご自身のキャリアも含めた説明をして頂きました。私が同行したA組は、「戸隠地質化石博物館」に行き、学芸員の田辺智隆先生からお話を聞きました。午前中は地層が綺麗に見られる場所に出向いて、フィールドワークをしながら地質の説明を伺いました。その後、説明だけでなく、現地での化石掘り体験まで行うことができました。生徒達は目を輝かせて、化石掘りに熱中していましたが、この目の輝きを忘れないで欲しいと思いました。

地層の前で「はいポーズ」
化石を見つけました!!

 午後は、博物館において、先生ご自身が展示品を前にして、自分のキャリアを含めた示唆に富んだお話をして下さいました。「大地には、地球の歴史が詰まっている」、だから「地層は地球のいわば日記帳」と言った言葉は、生徒達にとっても意味の深い価値ある言葉と感じました。また、私が生徒達によく言っている「何故?と考えて欲しい」の言葉を田辺先生の口からも多く聞かれ、私にとっても共感する時間でした。生徒達は、「疑問を持ち、その解決策のための問いを立てる」、その重要性を長野の地で実感でき、素晴らしい一日となりました。

恐竜の化石と共に話を聴く生徒達
地球の歴史に耳を傾ける生徒達

 雨のため、夜のキャンプファイヤーや花火の打ち上げは出来ませんでしたが、全クラスが硯川ホテルに合流して、レクリエーションを行いました。中には、保護者の関係で海外に行く生徒へのサプライズ演出もありました。また、歌や踊りには先生方も加わる姿も見え、和気あいあいとした中、楽しい一夜を過ごすことができました。
 最終日は、閉校式が終わるとホテルを後にして、ブルーベリー狩りです。生徒達は、その甘さにみんな笑顔となりました。そして、昼食場所の信州フルーツランドで、お土産を買って、無事学校に帰ることができました。
生徒の表情からは、長野の自然の中、一人一人が本物に触れ、何かを感じてくれたと確信しました。このような体験がキャリアに繋がることを期待したいです。ご苦労様でした。

海外へ行く生徒へのサプライズ
レクリエーション、盛り上がっています!
先生も頑張っています!
閉校式