校長ブログ「百代の過客」

想いも付かない宿泊場所(愛媛学習旅行)

 7月24日(月)~26日(水)、高校2年生の愛媛県への学習旅行に同行しました。今年度行われる5つの学習旅行は、探究学習の一形態として、昨年度に生徒達が88チームに分かれて考え、提案した中から選ばれた旅行案の一つです。この愛媛学習旅行案には、私が校長特別賞を与えたこともあり、参加することにしました。

 1日目は、羽田空港から松山空港まで飛行機で飛び、そこからは貸し切りバスで移動です。先ずは今治まで足を延ばし、今治タオルミュージアムで、食事と見学です。昼食は、焼肉バーベキューに舌鼓を打ち、博物館ではタオルアートと一緒に写真撮影です。生徒達は、思い思いのタオルハンカチをお土産として購入していました。この博物館を運営しているタオル会社は、SDGsの取組も行っており、ユネスコスクールである本校の考え方に合致する面のある場所でした。

さあ、食べるぞ!
タオルアートと一緒に一枚

 この後は、来島海峡大橋などの素晴らしい景色が見られる来島展望台で集合写真です。事前学習で、村上水軍を調べたチームもあり、島が数多く点在する瀬戸内海の航行の難しさを実感させてくれました。 そして、宿泊は『坊ちゃん』で有名な道後温泉です。夕方の自由時間では、道後温泉に浸かった生徒もいたほか、アーケードが郷愁を呼ぶ温泉街散策をそれぞれが楽しみました。夕食は鯛めしなど、愛媛特産の料理を堪能し、満足な一日となりました。

来島海峡大橋を背景に集合写真
道後温泉に入ってきました
温泉街をぶらり散歩

 2日目は、私が事前学習で説明した松山城を攻めました。ロープウェイやリフトに乗って平山城を実感し、松山市内を一望できる天守からは、城主の気持ちが少し理解できたかもしれません。城内では、具足を付けてみる生徒や狭間から鉄砲を撃つ格好をする生徒など、戦国時代を満喫したようです。また、私が説明した平山城の形態、石垣の積み方、狭間などの防備などを理解してくれたことは、学習旅行としての意義に繋がったと考えます。

松山城をバックに
具足を付けて殿様気分
狭間から狙います!

 次に、「坂の上の雲ミュージアム」へ移動です。私は、成蹊高校3年の時に、司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読破し、正岡子規や秋山好古・秋山真之のファンになりました。今、その母校の生徒達の前で、3人のことを熱く語れたことは、自分自身の中で最高の感動でした。
昼食を挟んで、JR予讃線の下灘駅に向かいます。数々の映画やドラマのロケに使われた鉄道ファンには有名な駅で、ホームに佇む上屋とベンチから、何一つ遮るものが無い紺青の瀬戸内海を眺められるフォトジェニックなロケーションが魅力な場所です。駅のそばに駐車場が無いので、10分以上歩くのですが、列車が停車する時間に合わせて走る生徒達の姿に、青春を感じました。

坂の上の雲ミュージアム
ローカル線と海を眺めて
下灘駅でジャンプ

 そして、本日の宿泊場所の標高1,400m近くにある「星ふるヴィレッジ」に向かいます。途中霧が濃くなったため、早めにホテルに入り、プラネタリウムで星空の学習を行うと、段々と霧が晴れ、夜8時半からの星空観察会ができるまでとなりました。きっと生徒達の気持ちが通じたのでしょう。実際の夏の大三角形、天の川、さそり座、北斗七星などを満喫することができました。

プラネタリウム
浴衣姿で星空観察会
「星ふるヴィレッジ」の前でジャンプ
「星ふるヴィレッジ」と四国カルスト

 快晴となった最終日は、2日目に行けなかった四国カルストの見学です。私も人生初めての四国カルストで、その規模や地形の素晴らしさは息を飲むほどでした。地理や地学好きにはたまらない地だと思います。カルストを降りてサンドブラスト体験をした後は、内子町まで足を延ばし、木蝋で栄えた町並み散策です。重要伝統的建造物群保存地区を歩きながら、それぞれの班で昼食をとり、カフェで一休みしている姿が印象的でした。

素晴らしい四国カルスト
四国カルストを後ろに
サンドブラスト体験
内子の町並み

 そして、松山空港でお土産を買い、一路羽田に向かい、無事解散となりました。今回の旅行ででは、地理・歴史・産業・文学・地学などの学習は勿論のこと、生徒ならでは目線で選んだ地も廻ることができ、生徒も私も大満足な学習旅行となりました。楽しかったですね!

解散記念は自撮りで