校長ブログ「百代の過客」

第3回成蹊家庭科シンポジウム

 11月18日(土)13時から、本校大教室で第3回成蹊家庭科シンポジウムが実施され、今回は9チームによるプレゼンが繰り広げられました。 
 テーマは、「生理の貧困について」「遺伝 ~親ガチャと子ガチャ~」「女性アスリートと低用量ピルについて」「ワークライフバランスの実現」「日本の子どもの幸福度の向上」「死の選択」「パートナーシップ制度浸透に向けて」「認知症は認知賞」「視覚障がい者の『普通』の生活」の9テーマです。私はこのテーマを見た瞬間からワクワク感が止まらない状態で、会場に向かいました。

シンポジウムのポスター
プレゼン風景

 1チーム8分間のプレゼンとその後の質疑応答を行いましたが、どのチームも力が入っており、時間もオーバー気味でした。5名の審査員からも将来を見据えた指摘がありましたが、どのチームもペーパーを見ずにプレゼンする姿に探究学習の成果を感じました。
 結果は、金賞がF組代表4名による「死の選択」で、安楽死と尊厳死について、それを認めているスイスなどと比較しながら、日本ではどのようにしていくかをプレゼンしました。私にとっては、身につまされる発表でした。銀賞がA組代表3名による「女性アスリートと低用量ピルについて」で、実際に登壇者が飲み終わった後のピルの空箱を審査員に配ったほか、日本のアスリートが使った実例なども紹介した、インパクトのある発表でした。そして、銅賞がG組代表4名による「“認知症”は“認知賞”」で、認知症になることをポジティブに捉えたもので、アルゴリズムを使った改善方法など、とても面白い提案でした。

金賞受賞者のプレゼンの様子
リーフレットも作成しました!
銀賞受賞者のプレゼンの様子
これが低用量ピルの空き箱です
銅賞受賞者のプレゼンの様子

 この他、B組代表2名による「視覚障がい者の『普通』の生活」と、H組代表4名による「生理の貧困について」が審査員特別賞に選ばれました。前者は、点字図書館や盲導犬死傷事件を取り上げ、後者の発表では、男性には中々理解できない生理時の不安解消を提案したもので、とても興味を惹かれました。後者のチームは4名中3名が体調不良でしたが、何と自宅からオンラインで発表を行ったことには、生徒達の意気込みが感じられ、とても感動させられました。
 毎年恒例のこととなりましたが、保護者や関係者の方々約50名が参加して頂き、有難うございました。また、この研究のために多くの方々にご協力を頂き、大変感謝いたします。そして、生徒の皆さん、素晴らしかったですよ!!

点字図書館についてのプレゼン
一人だけで奮闘していました
ナプキンを手に取ってみる審査員
金賞受賞者の表彰