校長ブログ「百代の過客」

三浦綾子作文賞 本校生徒が2年連続最優秀賞受賞

 三浦綾子記念文学館が主催する「第25回三浦綾子作文賞」の課題図書部門において、中学3年生の河野安里さんが最優秀賞に選ばれました。全国の小中高生から282編の応募がある中、見事に受賞した河野さんには拍手を贈りたいと思います。

作品募集のポスター

 河野さんは、11月17日(金)の一次選考を経て、12月15日(金)の第二次選考において、最優秀賞の受賞が決まりました。河野さんは、課題図書の中から『銃口』を選び、「いつまでも心の中で」というタイトルで作文を書きました。この『銃口』は、三浦綾子さんが小学校教師として軍国主義教育を行ったことを悔い、「三浦綾子の遺言」として執筆したとされる作品です。中学生の時代に、戦争の悲惨さや生きる意味を考えるメッセージを与えてくれる『銃口』に出会えたことは、とても良い機会になったと思います。

 河野さんは、1月6日(土)に旭川市にある三浦綾子記念文学館で行われた授賞式に招待されました。皆さんも北海道を訪れた際には、この文学館に足を運んでみたら如何でしょうか。

朝礼で表彰後の河野さん

 以下に、受賞した河野安里さんのコメントを掲載させていただきます。
 
 今回、三浦綾子作文賞にて課題図書部門の最優秀賞を頂けたこと、大変嬉しく思います。
 私は小さい頃から本を読むのが大好きで、常々「生きるってなんだろう」と考え出し、止まらなくなるということがよくありました。色々な小説を読みましたが、自分なりの答えは見つけられませんでした。そのような中、三浦綾子さんの『銃口』を読み、私の中で腑に落ちたことがあります。それは「生きるって、誰かの記憶に残ることなのかもしれない」ということでした。
 国語Ⅱの授業で教わった三浦綾子さんの生き方、人生観、そして文章を書くにあたって心得ておくべきポイントなどを踏まえて、登場人物の視点も交えつつ作文を書くことを意識しました。私自身文章を書くことが大好きなので、今後も学校で習ったことを忘れずに、文学と触れ合っていきたいです。
 私の作文が、誰かの心の中に残ってくれたら嬉しく思います。