7月24日(水)から26日(金)にかけて行われた、高校2年生の学習旅行(山口県)に付き添いましたので、ここに報告します。
学習旅行は、成蹊高校の修学旅行に当たるもので、高校1年生の探究学習の際に生徒達が提案した中から選ばれたコースを中心に高校2年次に実施します。今回の学習旅行は、「桃鉄の物件から山口を学ぶ」をテーマに提案されたもので、全88チームの栄えある第1位に選ばれたコースです。
一日目、「桃鉄」で考えるだけあって、新幹線で東京駅から新山口駅までの4時間半の列車の旅です。降りると、直ぐに山口名物「瓦そば」の昼食をとり、山口市内の瑠璃光寺に参拝します。修学旅行で山口市に行く高校は珍しいと言われましたが、提案した生徒達は「山口市は、ニューズウィークの『世界で一番行きたい都市50』の第3位に選ばれたんですよ。」と胸を張ります。午後には、大内人形の絵付け体験を行い、京都と山口の関連もより深く理解できたと思います。そして、湯田温泉の大浴場に浸かり、いい気持になって就寝することができました。
二日目は、中原中也記念館で文学に浸り、昼食は各グループでとりました。バスに戻ると、各自が行った昼食場所を携帯の写真で見せ合って、楽しんでいました。午後は、萩に移って、世界遺産の松下村塾の見学です。私も事前学習を行わせて貰い、山口市と大内氏の関連、萩の城下町と幕末の動きを話させてもらいました。中でも、この松下村塾については、詳しく説明をしました。
成蹊の卒業生として知られる安倍晋三さんは、こう述べています。「私を成蹊で学ばせるように強く勧めたのは、祖父の岸信介だったと聞いています。長州出身の祖父は吉田松陰を尊敬しており、多くの志士が巣立った松下村塾を教育の理想形と考えていました。そのため、同様の私塾的精神を持つ成蹊学園に共鳴していたようです。知識詰込み型ではなく、個性的で創造力豊かな人材を育成する、そんな「人間教育」に力を注ぐ教育方針にも好感を持っていたと思われます。」これは、成蹊生として是非とも行かなきゃならない場所です!
見学の後は、萩焼作りの体験です。それぞれが工夫を凝らした作品作りに熱中する姿は、成蹊の精神である「本物に触れる」を体現していると感じました。道の駅によって、お土産をたくさん買い込み、宿ではフグ尽くしの夕食を堪能しました。この学習旅行の良さは、修学旅行向けの食事ではなく、地元の郷土食を食べるなど、歴史・味・風景を堪能できるところです。
最終日は、萩城下町の堀内伝達地区を3つの班に分かれて見学し、城下町の様子を暑さに負けず体感していました。最後は、萩博物館で歴史の総まとめを行い、昼食をとったら、帰りも長い新幹線の旅で東京へと無事帰りました。生徒達は、自分たちが考えたコースで、その土地の歴史や風土、食も堪能出来て、充実した顔をしているのが印象的でした。ご苦労様でした!!