校長ブログ「百代の過客」

カオスなインドとクールなシンガポールNo2(アジア教育視察)

 4日目、インドからシンガポールのチャンギ国際空港に移動し、翌日から主に2つの大学を見学しました。

 大学見学の前には、シンガポール・マネージメント・ユニバーシティを訪問し、シンガポールの教育システムや教員養成研修の状況についての話を伺いました。日本では教員離れが問題になっていますが、シンガポールでは手厚い研修システムのもと、教員養成を行っている状況が理解でき、有難かったです。両国とも人口減少という問題を抱えている中、教育の質をいかに保っていくかは、未来に向けての大きなカギとなっていくと考えさせられました。

チャンギ空港の人工の滝(ジュエル)
シンガポールの教育

 シンガポールには、世界大学ランキングでベスト10に入っている大学が2校あります。1つ目のNational University of Singapore(NUS)では、実際に受験して入学した日本人学生の話を聴くことができ、スカラー・シップの取り方やそのメリット・デメリットが理解できました。2つ目のNanyang Technological University(NTU)では、交換留学で来ている学生の話が聴け、物価の高いシンガポールですが、日本の大学の授業料だけで参加できる交換留学の制度はとても魅力的に見えました。大学に入ってから、アメリカやイギリスだけでなく、シンガポールで世界の最先端の教育を受けることも今後は紹介していきたいと感じました。

NUSの入口
NUSに在学している日本人学生の話
NTUの特徴的な建物

 最後に、シンガポールでキャリア教育などに携わっている方々のご講演を聴く機会に恵まれました。どの方も成蹊が目指す「人を創る」教育に繋がる話をして下さりましたが、特にMicrosoft Singaporeで活躍されている岡田兵吾さん(リーゼント・マネージャーの異名があります)の話には、心打たれるものがありました。中高生が夢を持つために、どのような教育が重要かを改めて感じさせられると共に、日本の中高生に一言という質問に対して答えられた「Stay Gold!」という言葉に胸を打たれました。

岡田さんの講演
岡田さんと一緒に
日本によるシンガポール支配について(シンガポール国立博物館)

 アジアには、様々な国があり、それぞれの方針に沿った教育が展開されています。生徒達には、それらに触れる機会を少しでも多く作り、彼らに新しい夢を持たせられたらと思った研修旅行となりました。