校長ブログ「百代の過客」

成蹊気象観測100周年記念行事開催

 11月9日(土)、成蹊気象観測100周年記念行事として、記念講演会が成蹊学園大講堂において、開催されました。内容としては、東京都立大学名誉教授で、成蹊気象観測所所長である三上岳彦先生から「成蹊気象観測の100年」、気象予報士でお天気キャスターとして有名な森田正光先生からは「100年で見える気象と気候」のタイトルで講演を行って頂きました。

ポスター
入口に置かれた100周年の概要がわかるパネル

 森田様には100年という成蹊の気象観測に因んだ講演のテーマを選んで頂いたことに感謝しております。内容は、様々な面白い話を挟みながら、「雲」という字や十種雲形など気象や気候に関する話が展開されました。私は日本史の教員なものですから、葛飾北斎の『富嶽三十六景』で有名な「神奈川沖浪裏」に描かれている雲の話には、とても興味深いものがありました。
 後半には、三上先生、森田様に本校地学科の田中博春先生も加わり、鼎談の形で質疑応答に対応しました。そこでやはり、昨今の温暖化についてなどの質問が多く出されました。本校の生徒も参加しており、講演終了後に森田様に質問をするなど、刺激的な一日になったと感じています。

講演される森田様
とても面白い話でした!
森田様、三上先生、田中先生による質疑応答
森田様の著書を持つ生徒
とても気さくに応じて頂きました!!
私も一緒に撮らせて貰いました

 成蹊の気象観測は1926年に開始されてから100年間、1日も途切れることなく観測が続けられています。現在は、成蹊中高の敷地内に百葉箱などの気象観測に必要な設備が設けられており、古くからのデータも保存されています。森田様には、講演の開始前に見学をして頂き、その良さを分かって頂きました。今後は、気象観測所の良さを多くの方に知って頂くためにも、データの様々な活用方法を模索していきたいと考えています。