学科・大学院

文化研究とは

文化研究はカルチュラル・スタディーズ(Cultural Studies)とも呼ばれます。文化や芸術のあらゆるジャンルを対象にしますが、とくにこれまで研究対象になってこなかった、映画・ロック・ファッション・マンガなど、いわゆる大衆文化/サブカルチャーに属するものを研究するものが数多く見られるのがその特徴です。
なぜ映画・ロック・ファッション・マンガが研究対象になるのでしょうか?「純文学」は一定の教養のある、限られた読者を対象とするのに対し、これらのメディアは社会のあらゆる階層にメッセージを届けることができます。「大衆」の趣味に迎合するために、あるいは世論を一定の方向に誘導するために、これらのメディアによって伝えられる、単純だが強力なイデオロギーや神話(「女性は家にいて働くべきではない」「黒人は知的に劣るが運動能力に優れている」といった考え)を分析することが文化研究の主要な役目となります。
また、文化研究は文学研究とも密接に関わってきます。19世紀のイギリスの作家、チャールズ・ディケンズは当時の医学の進歩や医学の在りかたに関心があり、同じ19世紀、ナサニエル・ホーソンをはじめとするアメリカの作家は大流行の催眠術に興味を抱いていました。ディケンズやホーソンの作品にはこうした興味や関心が反映されています。このように、国や時代の文化状況全体を把握することは、個々の作家の作品を理解するために必須の条件となってきました。
成蹊大学文学部英米文学科では、こうした問題意識をもとに、映画やミュージカルの研究、催眠術と○○など、さまざまな文化研究のためのプログラムを用意しています。また、卒業論文の題材として、文学作品だけでなく、映画・ロック・ファッション・マンガなどを取り上げる学生も少なくありません。

カルチュラル・スタディーズについては以下のような参考書があります。

  • 本橋哲也 著『カルチュラル・スタディーズへの招待』大修館書店
  • 吉見俊哉『カルチュラル・スタディーズ 思考のフロンティア』岩波書店