成蹊中高では、毎年冬に、小中学生を対象とした天体観望会を開催しています。
今年は成蹊小学校と成蹊中学校の児童・生徒15名と、保護者の皆様、サポート役の天文気象部の高校生、引率教員あわせて31名の皆様にご参加いただくことができました。

会の前半では、国立天文台から天文情報センター広報室長の山岡均先生をお招きし、「月を楽しむ」と題したお話を頂きました。
地球のお隣にある月は、人類が地球以外に初めて降り立った天体。月を歩くと足跡が残ったのは、月面はレゴリスという砂に覆われているから、というお話や、
地平線近くに見える月は大きく見えるけれど、それは目の錯覚。実際は逆で、地平線近くの月より天頂近くにある月の方がわずかに大きく見える。それは月が天頂近くにある方が、地球の半径の大きさの分、月に近づくため、というお話。
月が大きく見えるスーパームーン、満月が1か月に2回見えブルームーン、ブラッドムーンは、皆既月食、和歌に詠まれた月の名前、半世紀ぶりに月に人類が降り立つアルテミス計画などなど、月について様々な切り口からお話を頂きました。
国立天文台の天文情報センターの広報室長として、各地でご講演をされている山岡先生。お話の引き出しの多さに驚きました。
そして山岡先生の声はソフトで優しく、まるで声優のよう。巧みなお話と相まって、参加者はすっかり山岡先生のお話に魅了されていました。

そのような山岡先生のお話に触発されて、講演後には山岡先生に参加者の質問が次々に飛ぶ事態に。
質問は参加した小中学生のほぼ全員から、そして高校生や保護者の方からも質問が飛び出しました。
理科野外観察会でこれほど多くの質問があった異例のこと。
山岡先生の多分野にわたるわかりやすいお話が、参加者の知的好奇心をくすぐったのでした。

ご講演の最後には、小中学生へのアドバイスとして、「好きなことを見つけて、それを突き詰めてゆくこと」というお言葉を頂きました。
山岡先生は、中学時代にすでに天文学者になると決めていたとのこと。
大好きな天文のことを学ぶため、勉強が苦になることはなかったとのことです。

会の後半は、理科棟の屋上に場所を移し、天文台や高校生が屋上に並べた望遠鏡で、月や惑星、星雲などを観望しました。大きく拡大した月のクレーター、横一文字に伸びた土星の環、木星の縞模様などを楽しみました。小学生は、普段話すことがない高校生たちとの交流が楽しかったようす。中学生は、撮影中の天体のようすをスマートフォンで見ることができる、スマート望遠鏡が気に入ったようでした。

最後に小中学生それぞれで記念撮影して会はお開きに。
天体観望会は、次年度も同時期に開催予定です。
多くの方のご参加をお待ちしています。

<リンク>
国立天文台 天文情報センター

<近年の理科野外観察会(天体観望会)講師一覧>
2018.1.16 藤井 龍二さん(日本漫画家会議会員)
2019.1.15成蹊高校生の有志「シネマ リュミエール」の皆さん
2020.1.17 藤田 陽実さん(月刊天文雑誌「星ナビ」編集部/株式会社アストロアーツ
2022.3.10 森安 司 先生(成蹊高等学校天文気象部 顧問/成蹊中学・高等学校 国語科)
2023.2.24 鴨川 仁 特任教授(静岡県立大学東京学芸大学
2024.1.26 唐崎 健嗣さん(合同会社プラネタリウムワークス
2025.1.24 高田 裕行さん(国立天文台 天文情報センター
※ 2021 年はコロナ禍のため開催せず