成長する成蹊大生の図鑑

根拠を突き詰める学びにより
論理的思考力と
わかりやすく伝える力が磨かれた

経済学部 現代経済学科 4年生(2023年度取材時)

2020年度入学

私立相模女子大学高等部出身

論理的に考え、伝える機会が授業の中で充実

1・2年次から、レポート作成やプレゼンテーションなど、高校まではあまり経験してこなかったアウトプットを行う授業が多く、論理的思考力やわかりやすく伝える力が磨かれたと感じています。レポートは自分の意見とそれを裏づける根拠で構成されますが、最初はそもそもそうした基本がわからず、「自分の考えをどこに入れればいいのか?」と初期段階で悩んでしまうような状態でした。それでも回数を重ねていく中で、徐々にポイントをつかむことができ、きちんと論理立てて説明するレポートを作成できるようになりました。プレゼンテーションについては、2年次の「プレゼンテーション演習」という授業が印象に残っています。この授業では、個人とグループの両方のプレゼンテーションを経験しました。個人の方では「1分間で印象に残る自己紹介をする」など、導入的な内容が多かったのですが、資料を作成していく過程で、明確な根拠を示す力や言いたいことがしっかり相手に伝わるスライドの見せ方を学ぶことができました。また、グループの方では、「コロナ禍で低迷した飲食店の経営改善案を考える」など、実際の社会課題に即した実践的なものが多かったです。この授業では当時の私たちにとってかなり高いレベルが求められました。グループワークではリーダーも経験し、メンバーの長所を踏まえた適材適所の役割分担や、工程を細かく区切ったスケジューリングなどを心がけて臨んだ結果、私たちのグループは授業内で上位の評価を得ることができました。この経験により、プロジェクトを管理する能力も身につきました。

互いを尊重するゼミの環境が成長を促進した

3年次からはその「プレゼンテーション演習」の担当だった先生に師事されていた挾本佳代先生のゼミに入りました。「プレゼンテーション演習」と同様、論理性を徹底して追求する方針があり、そうした環境でさらに成長したいという思いから、このゼミを選びました。また、私自身に妥協なく学びたいという思いもあり、そこにしっかり応えてくれるのでは?という期待もありました。所属している学生も皆、論理性への意識が高いので、ゼミの発表では理論に少しでも曖昧な点があると、容赦なく指摘されてしまうのですが、決して相手を攻撃的に追い詰めるようなことはなく、考えの多様性を受け入れ、お互いを尊重する雰囲気があります。安心して発言できる環境だからこそ、活発な議論が生まれ、アウトプットする力の成長につながるのだと感じています。

関心のある「SNS」と「人間の幸福」の関係を徹底的に検証した

SNS上で友人とグループチャンネルをつくり情報発信している私は、卒業論文をSNSに関わるテーマで執筆したいと考えました。チャンネル登録者数やフォロワーをいかに増やすかを考えるのも好きなのですが、一方でSNSが人に与えるマイナス面の影響にも興味があり、「SNSの拡大可能性と身体影響」というテーマにしました。以前ゼミの中で行った、自分自身や日本人の「幸せ」に関する研究がおもしろかったことから、「SNS」と「幸福」を掛け合わせたテーマにしたいという思いもありました。国ごとのSNSの普及率と、世界幸福度ランキングを比較してそこに何らかの因果関係が見られるかを検証したり、若者のSNS離れが発生している原因を考察したり、さまざまな視点を取り入れながら、SNSが人に与える影響を多面的に追究しました。そこで大切にしたのは、正しく適切な根拠に徹底してこだわる姿勢です。出典元の信頼性はもちろん、主張したいことに都合のいい偏ったデータを用いていないかなど、客観的な立場から外れないように留意しながら妥協なくリサーチしています。

豊富なアウトプットの経験が、就職活動でも活かされた

現代経済学科で培った論理的思考力やわかりやすく伝える力は、就職活動でも活かせました。ある企業の方から「質問に対し的確な答えができていますね」などお褒めの言葉をいただいたこともあります。そうした評価をいただけたのも、根拠を大切にして自分の考えをまとめる経験や、相手に伝わるように工夫して発表する経験を1年次から数多くできたからこそだと思っています。人と考えが異なることをネガティブに捉えるのではなく、人との差異を当たり前と考え、物怖じせずに自分の考えを言えるようになったことも、大きな学びの成果だと考えています。グループワークでリーダーになった経験も、採用試験のグループディスカッションでまとめ役を務めた際に役立ちました。

論理的思考力を武器に新たな目標へ

卒業後は、SNS広告に強い広告会社で働くことが決まっています。確かな根拠を元に自分の考えを論理的に組み立て相手にわかりやすく伝える姿勢は、社会でも大切にしていきたいと考えています。直面する課題を解決するために可能なリサーチを徹底して行い、お客様に最適な提案ができればと思っています。

また就職活動中の自己分析で自覚したのですが、私は自分の成長した姿をはっきり描くことで、高いモチベーションを発揮します。現代経済学科で妥協なく学びに取り組めたのも、「自分の考えに自信をもち、堂々と人に伝えられる人になりたい」という理想像があったからでした。内定先でも「担当クライアントのことを社内で誰よりも知っている」「インフルエンサーの気持ちを汲み取ることに長けている」など、めざす理想像を見つけ、成長していきたいです。

データで見る成長した力

  • ベネッセiキャリア「GPS-Academic」(アセスメントテスト)
    2022年度 3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学80名 全国:63,957名
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生回答データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:34名 全国:28,491名
  • 「増えた」は、「増えた」「大きく増えた」と回答した割合。「減った」は、「減った」「大きく減った」と回答した割合です。
  • ベネッセiキャリア「GPS-Academic」(アセスメントテスト)
    2022年度 3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:80名 全国:63,957名
  • 「①非常に自信がある/②やや自信がある/③どちらともいえない/④あまり自信がない/⑤まったく自信がない」のうち「①非常に自信がある」「②やや自信がある」と回答した割合。
  • 大学IRコンソーシアム学生調査(アンケート)
    2022年度 3年生受検データより作成
  • 対象者数 成蹊大学:34名 全国:28,613名
  • 「あった」は、「ときどきあった」「ひんぱんにあった」と回答した割合。「なかった」は「まったくなかった」「あまりなかった」と回答した割合です。

※内容は取材当時のものです。