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吉凶のないおみくじ「天祖神社歌占」に新たな歌占が登場。 天祖神社×文学部日本文学科コラボプロジェクト!

2020年12月14日

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文学部日本文学科 平野多恵教授と天祖神社(東京都板橋区南常盤台)は、2015年1月より共同で同神社のオリジナル和歌みくじ「天祖神社歌占」を制作するプロジェクトを進めています。これまでに18の神様の歌占を制作してきましたが、この度、新たな神様の歌占が加わります。12月26日(土)には、新しい歌占を神様に奉納する「歌占奉納祭」を天祖神社で執り行うほか、2021年1月1日には天祖神社歌占の公式ウェブサイトをリニューアル予定です。

■吉凶がない和歌のおみくじ「歌占」とは?

「歌占」とは神様のお告げを和歌で示すおみくじです。むかしから日本では神様は和歌でお告げを示すと考えられてきました。古くは巫女などの巫者が和歌を解釈していましたが、時代が経過していく中で、あらかじめ和歌を解釈した上で吉凶が記された現在のようなおみくじが一般化していきました。

■天祖神社歌占とは?

「天祖神社歌占」は、天祖神社の神々とご縁を結べる同神社オリジナルの和歌みくじです。このおみくじに関わる活動には、文学部日本文学科の教員(プロジェクト代表者:平野多恵教授)と学生・大学院生が協力しています。「各社寺の個性を生かしたおみくじがあればいいのに」と思っていた平野教授と、「天祖神社独自の新しいことができれば」と考えていた同神社禰宜(当時)の小林美香さんと思いが一致。そして、2015年1月、平野教授の担当する成蹊大学プロジェクト型授業と天祖神社の連携により「天祖神社歌占プロジェクト」が始動しました。現在までに18の歌占が制作され、多くの参拝者に親しまれています。


この歌占には江戸時代につくられた「天岩戸開」絵馬(天祖神社蔵、板橋区登録文化財)に描かれた神々や狛狼像(御嶽神社蔵、板橋区登録文化財)のおみくじも含まれており、日本古来の信仰に基づく地域の文化財を現代的に活用する取り組みです。室町時代~江戸時代に行われていた作法通り、呪歌を唱え、弓の弦に結びつけられた和歌の短冊を選ぶユニークさも相まって、多くのメディアでも取り上げられています。

弓の弦から歌占の短冊をひく

■新しい神様の歌占が登場

今回、歌占に新しく加わる神様は天祖神社の御末社・伊勢神社の御祭神「大日孁貴(おおひるめのむち)」と豊敬稲荷神社の御祭神「大宮売神(おおみやのめのかみ)」とです。12月26日(土)には、今回新たにつくった歌占を神様に奉納する「歌占奉納祭」を天祖神社で執り行う予定です。

■今後の展望

平野教授によると、今後は、より多くの方に天祖神社の神様に親しんいただくため、天祖神社歌占公式ウェブサイトの充実を予定しているとのことです。「ウェブサイトが天祖神社の神様や和歌みくじの歴史について知っていただく入り口になれば幸いです」と平野教授は話しています。


【歌占奉納祭のご案内】
新しい歌占を神様に奉納する「歌占奉納祭」を天祖神社で執り行う予定です。


日時:12月26日(土)13時30分~14時00分
会場:天祖神社 神楽殿
内容:今回新たに制作した「歌占」を神前に奉納します。宮司の御祈祷により神様の「歌占」として完成します。


※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、見学の際には移動や場所等の制限がある場合があります。当日は必ず同神社の指示に従っていただきますようお願いいたします。


【公式ウェブサイトリニューアル】
天祖神社歌占の公式ウェブサイトを2021年1月1日にリニューアル予定です。歌占の紹介や、歌占巡礼マップ、歌占のあゆみなどを掲載します。