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象印×成蹊「SDGsに貢献する!マイボトル普及率向上プロジェクト」―経営学部プロジェクト・マネジメント授業レポート

2023年07月26日

PICK UP!

経営学部プロジェクトマネジメント授業(担当教員:山﨑紅客員教授)では、少人数制ゼミ形式で毎期様々なプロジェクトに取り組み、実体験をとおしてプロジェクトマネジメントを学んでいます。
2023年前期は、象印マホービン株式会社のご協力により、「SDGsに貢献する!マイボトル普及率向上プロジェクト」を実行しました。

●マイボトルの普及について考えよう

 最近の大学生はマイボトルを持ち歩く割合が少なくなっている…。そのような調査結果が象印マホービン株式会社から提示されました。Z世代のマイボトルの普及率を上げるためにはどうすればよいのか。成蹊大学における実験をとおして、Z世代のマイボトル普及率向上策を探るため、以下の3つのチームに分かれ、活動を行いました。
・サーベイチーム(調査研究)
・プロモーションチーム(広報宣伝)
・イベントチーム(イベント企画)

 マイボトル普及イベントに向けて、SNSやポスター掲示を活用したPR活動や、メインターゲット設定、場所・時間・目標人数設定、調査・分析に係るヒアリングアンケート作成など、各チームで準備を進めていきました。

●マイボトル持参者対象ドリンク無償提供イベント

第1回のトラスコンガーデンの様子

第1回の6号館地下 カフェ&ホール COMMichiの様子

 マイボトルを持参した人に無料でドリンクを提供するイベントを、学内3か所で計2回実施。
第1回では81名が参加しましたが、マイボトルの持参者は17名にとどまり、目標達成とはなりませんでした。

 参加した学生に話を聞くと「イベントの存在は知らなかったけれど、たまたまマイボトルを持参していたので給茶に来た」、「イベントを知っていればマイボトルを持参したのに」等の声が聞かれ、イベントに対する認知度の課題が浮き彫りになりました。

 第2回に向け、どうすれば参加者が増えるのか、どうすればマイボトルの持参率があがるのか、学生たちは第1回の反省と分析を行いました。
その結果、PR活動の強化、イベントスタッフの増員、より目立つ場所への移動等、短期間で改善できる施策を打ち出し急ピッチで進行していきました。

第1回終了後に作成されたPR動画。6号館地下 カフェ&ホール COMMichiのスクリーンにて放映したほか、SNSでも公開。

動画中に表示されるInstagramおよびTwitterは授業の終了に伴い、更新を終了しています。

 そして迎えた第2回のイベントの日…。開始と同時に多くの学生がマイボトルに給茶する姿が見受けられました。その後も続々と学生が給茶スポットに現れ、好評のうちにイベントは終了しました。
最終的には参加者168名、マイボトル持参者60名と、参加者およびマイボトル持参率に向上がみられ、当初の目標を達成することができました。

第2回の6号館地下 カフェ&ホール COMMichiの様子。第1回と比較し、奥まった位置に設置していた給茶スポットを前方に移動した。

第2回の第一学生食堂前の様子。第1回と比較し、動線に沿った配置となり、積極的な声掛けがしやすいレイアウトに。

●成果発表&振り返り

 授業のまとめとして、学生からイベントで効果的だった施策の報告や、マイボトル普及のためにはどのようにすればよいのか、提案がなされました。
 学生からは「当初はマイボトルを持つことの利点として"節約"を重点的にアピールしていたが、思いのほか"オシャレ""保温・保冷"など他の観点からマイボトルを持参している人が多かった」との報告もあり、イベントから様々な発見があった様子でした。
 マイボトル普及のための提案では、実際にイベントで収集したデータを基に、「マイボトルを持ち運びに適した形にするとよい」、「学内など給茶スポットが多く設置されるとよい」「学割+マイボトル持参割など、持ち歩くメリットが増えるとよい」など学生ならではの意見もあげられました。
 学生の活動報告と提案に対して、象印マホービン株式会社からは、SNSを活用したプロモーションの効果を高める方法のレクチャーや、学生が提案した施策(マイボトルの形状や機能、各種サービスなど)の実現可能性に関する説明、さらに今後社会人になる学生へのアドバイスなど、具体的なフィードバックをいただきました。 山﨑客員教授からは、「プロジェクトマネジメントの観点で進め方が適切だったか」フィードバックをするとともに、学生の提案は象印マホービン株式会社および成蹊大学の関係者に共有して少しでも活かせることがあれば、とのコメントもありました。

 この授業は、産学連携を通じてプロジェクトマネジメントを学んでいくことができる授業です。実際に考え、実行し、振り返り、次につなげる。実体験を通じた学びにより、学生たちも成長を実感できたのではないでしょうか。


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