何を学ぶか?

学問をひもとくPICK UP! 研究

組織を円滑に動かすために必要なこと

会社はもちろんサークルもアイドルグループも。
「組織行動論」を通して見れば組織とそこに所属する人との関係が見えてきます。
組織の中の「好き嫌い」はいつどこで芽生えるか

会社などの組織に属していると、同僚に対して「あの人はエコヒイキされている」「不公平だ」という感情が起こることがあります。たとえば、同僚が自分よりも多く給料をもらうことに良い気分はしませんが、それが不公平に映るかどうかは、その給料が決まる「手続き」が公正かどうかで異なります。さらに、手続きに問題があっても、管理者が不公平な自分たちをどう配慮してくれたのかによっても不満の程度は変わります。組織で働く人にどのようにして「不公平だ」「不満だ」という心理が芽生えるのか、それは組織全体にどう作用するのか……、このように組織で働く人の心理を解明するのが「組織行動論」です。経営学と心理学、両方の側面を持った分野であり、社員が労働効率を上げたり、組織内の円滑な人間関係を保ったりする上で役立つ研究でもあります。

メンバーの不満に対して運営側がとるべき態度は?

ゼミや授業では、身近な組織の例としてアイドルグループを取り上げます。歌詞を組織行動面から解釈したり、メンバーブログから心の動きを読み取ったりしながら、組織や戦略の課題を科学的に分析していきます。以前にある人気アイドルグループで二期の新人が突然センターに抜擢され、一期の先輩メンバーが不満や不公平感を表したことがありました。これは運営側がフォーメーションを伝えるだけで、その新人の素晴らしさをどう評価したかを説明したり、一期生の気持ちに配慮したりすることを怠ったことが原因でした。 このように、組織行動論は会社だけではなく、多くの組織に適用させることができます。将来、経営者を目指す人はもちろん、会社員として働きたい人も、組織における人間の心理や行動をぜひ理解しておいてほしいと思います。

アンケートデータの分析からアイドルグループAのプロモーション戦略を考えた分析例

上田 泰 教授

一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得。東北大学博士(経済学)。近年は、アイドルグループが社会に与える影響やプロモーション戦略、メンバー個々の心理的側面などに注目した研究を進めている。

研究分野

組織行動、集団意思決定