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朝日教育会議2022を開催しました

2022年11月04日

教育・研究

10月22日(土)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターで、朝日教育会議2022「地球規模の思考力を育む~サステナビリティを推進するグローバル人材の育成~」(共催:朝日新聞社)を開催しました。


当日は第1部 江川雅子学園長による基調講演「グローバル時代をどう生きるか」から始まりました。江川学園長はグローバル人材に求められるものとして、論理的思考、異文化力、自分で考える力、コミュニケーション能力、教養、ストリート・スマート(多様な経験から身につく能力)の6つを挙げ、成蹊大学にはそれらを培う環境が整っているとしたうえで、若い世代には「回り道を恐れず、多様な経験をしてほしい」とメッセージを送りました。

©朝日新聞社提供

続いて、森雄一学長、成蹊学園サステナビリティ教育研究センター所員の経済学部 財城真寿美教授、本学卒業生で独立行政法人国際協力機構職員(JICA)の小林千晃さん、法学部政治学科4年生 上田夢香さんが登壇し、第2部「成蹊大学のサステナビリティへの取り組み」と題したプレゼンテーションが行われました。


プレゼンテーションでは、森学長から本学のサステナビリティに関する取り組みの概説があった後、財城教授から本学の具体的なサステナビリティの実践内容が紹介されました。2020年度からスタートした副専攻制度に「SDGs副専攻」が設置されていることや、学生のSDGsに関する様々な取り組みを紹介しながら、成蹊教育に息づくサステナビリティの精神について発表しました。

©朝日新聞社提供

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エディンバラ大学に留学し、COP26にも参加した法学部政治学科4年生 上田さんは、それぞれの大学で学んだことを発表。上田さんは「環境問題の知識を持っていて環境問題に取り組む姿勢が形づくられていたとしても、行動の変化には結びつきづらく、行動のスイッチを押すような環境づくりが必要」であることを学んだと述べ、社会問題に対して声を上げやすい環境の構築の必要性を訴えました。


高校生の時にチリへ留学し、成蹊大学卒業後も多くの国を渡り歩き、現在はモザンビークのJICA事務所で勤務する小林さんは、先行きが不透明な時代だからこそ、「明日どこにいるか分からない状況に自分を置く楽しみ」の魅力を感じてほしいと語りました。また、「変化(課題)を楽しみ(チャンス)にする」ことが重要だと述べ、この考え方はアフリカの課題解決を支援する現在の業務にも通ずるものだとしています。そして、そのチャンスを見つけるためにも偏見やフィルターを取り除いて様々な物事を考えてほしいと語りました。

©朝日新聞社提供

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第3部のパネルディスカッションでは、花王株式会社 澤田道隆 取締役会長、東京大学未来ビジョン研究センター 高村ゆかり教授、江川学園長、コーディネーターとして朝日新聞北郷美由紀 編集委員が登壇。「サステナビリティを推進するグローバル人材を育成するには」というテーマのもと、活発な議論が行われました。

視聴者からの事前質問から選ばれた「サステナビリティ活動はなぜ必要か」という問題提起に対し澤田会長は、「サステナビリティに取り組まなければ企業は生き残ることはできない。たしかにサステナビリティに関する取り組みは短期間で見ればコストがかかるが、そもそもサステナビリティ活動は短期間で行うものではない。また、ビジネスとして取り組めば、中長期的に見たときにリターンを生み出す仕組みを作りだすことができる」と強調。高村教授は「実際、環境の悪化による私たちの生活への損失は出ている。このまま損失が拡大すれば私たちの安心・安全で幸せな社会の持続可能生が失われる可能性がある。また、投資家もサステナビリティを意識する時代。サステナビリティを軽んじれば、投資家から社会の変化に対応できていないと見なされるだろう」と述べました。江川学園長は「私たちには、未来世代のために住みやすい地球環境を維持していく責任がある。環境や社会に配慮したエシカル商品があるように、顧客や消費者のサステナビリティに対する意識は高まりつつあるので、企業の生き残りという観点からも非常に重要なファクターである」とし、来場者は熱心に聞き入っていました。

©朝日新聞社提供

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最後に、若い世代に対する大人の責任として、澤田会長は「若い人には大きな可能性がある。その後押しができるように、大人世代はもっと若い世代とコミュニケーションをとって、考え方のギャップを埋めるように努力しなければならない」と話し、高村教授は「環境面でもその他の面でも、未来の世代にできるだけツケを回さないこと。そして、多様な社会で生きていける力を育む教育を大人世代が作ることが大切だ」としました。江川学園長は「考え方の多様性を育み、サステナビリティに対する意識を高め、行動できる若い世代を応援する社会の構築が必要」と語り、盛況のうちにパネルディスカッションが終了しました。

未来における教育のあり方や、これからの時代に求められる人材育成方針などが語られ、有意義なイベントとなりました。なお、当日の様子を詳しくご紹介する採録記事が朝日新聞に掲載されました。記事は下記関連リンクからご覧いただけます。