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理工学部 藤原均教授の共同研究成果が欧州科学雑誌「Journal of Space Weather and Space Climate」に掲載

2023年01月13日

教育・研究

理工学部・サステナビリティ教育研究センター所長 藤原均教授(専門分野:地球・惑星超高層物理学)の共同研究成果「Unexpected space weather causing the reentry of 38 Starlink satellites in February 2022」が、欧州科学雑誌「Journal of Space Weather and Space Climate」に2022年12月23日(木)掲載されました。

藤原教授は、国立極地研究所、情報通信研究機構、九州大学との共同研究により、2022年2月上旬に発生した磁気嵐の発生メカニズムを分析し、さらに磁気嵐による大気密度増加をシミュレーションすることで、数十基の低軌道衛星が大気圏へ再突入して喪失に至った原因を明らかにしました。
この研究結果から、磁気嵐による低高度衛星の大気ドラッグ(衛星が周りの大気から受ける空気抵抗)の増加を事前に予測するためには、複雑な太陽面の活動が引き起こす太陽風の構造についてより理解を深め、磁気嵐の予測精度の向上につなげることと、さらに大気ドラッグを高精度に再現する先端的な地球大気モデルの開発と実利用が求められることが示唆されます。

研究成果については以下よりご覧いただけます。

国立極地研究所

情報通信研究機構

磁気嵐を引き起こした2つのコロナ質量放出(黄色部分とオレンジ部分)

シミュレーションにより推定された高度200kmの大気質量密度(2022年2月4日21時世界標準時)。磁気嵐発生前からの変動を%で表示。