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経営学部「学際特殊講義」で社会起業家をゲストスピーカーに招いた講演が行われました

2025年07月29日

教育・研究

7月11日(金)・17日(木)に経営学部「学際特殊講義1・2」(担当教員:天野裕美客員教授)で社会起業家をゲストスピーカーに招き、ご講演いただきました。

「学際特殊講義1・2」は、グループでのリサーチやディスカッション・発表の場を通して、国際課題と、その課題解決に取り組む国際機関や社会起業家といった産官民のアクターについてインタラクティブに学びます。
今回、授業の締めくくりとして、今までリサーチしてきたアクターの中のひとつ、社会起業家に実際に話を聞く機会が設けられました。


■「学際特殊講義1」7月11日(金) 株式会社YOMYのCEO安田莉子さん

株式会社YOMYのCEOの安田さんは、現在慶應義塾大学大学院理工学研究科在学中の大学院生で、「伝える力のオンラインスクール」と謳った絵本を使った子ども向け教育コンテンツ・ラーニング事業を2023年に立ち上げました。
そのきっかけは、留学をした際に「伝えること」の難しさを痛感したことから、日本人が伝える力をより身に着けるためにはどうすべきという点に着目し、教育構造をもっとアウトプットできるものにし、伝えることを楽しいと感じられるものにしたいと考えたと語ってくださいました。その他にも、経営・事業拡大のご苦労などを学生起業家としての視点を交えてお話いただきました。
講演の後半、学生からの質疑応答の時間では、「在学中に起業しようと思ったのはなぜか。」「学生のうちにやっておいたほうがよいことは何か。」「リーダーとして気をつけていることは何か。」など様々な質問が寄せられ、具体的なエピソードを交えて回答していただきました。
最後に、「そこには必ず道がある。」「君には無理だよという人の言うことを聞いてはいけない。・・・」など、著名人の格言を用いて、学生たちへ力強いエールの言葉を送っていました。

■「学際特殊講義2」7月17日(木) 株式会社想ひ人の金子萌さん


株式会社想ひ人の代表金子萌さんは、2022年に個人向け・法人向けの「シニアライフコンシェルジュ」サービスや介護研修・セミナーを提供する会社を設立、現在、親の介護と0歳の乳児を育てるダブルケアラーです。大学卒業後、外資系コンサルタント会社の勤務を経て、その後起業。ご自身が高校生の時に父親が認知症になり、介護保険制度等を知らず利用することができなかったことなど、苦労した経験を元に、家族が患者との心のケアに専念できる介護事業を立ち上げました。事業展開として、BtoB(個人向け)、BtoBtoE(企業の従業員向け)、BtoBtoC(企業の顧客向け)にどのような内容を提案しているかなど具体的にご説明いただきました。
講演後の質疑応答では、「起業家として大切にしていることは何か。」「会社の人材をどうやって集めたか。」など様々な質問がありました。「介護の家族間調整など大変だったことは何か。」という問いに対しては、AIなど技術面が進んでいる中、このようなことに対応できるソフトスキルこそ求められ、価値が出てきているとご回答をいただき、学生も興味深く聞き入っていました。

天野客員教授は、「『百聞は一見に如かず』という言葉のとおり、今回ご登壇いただいた社会起業家のお二人のお話は、社会課題に対して、ビジネスや個人の力で何ができるのかを、まさに“体現”していらっしゃいます。学生の皆さんにとっても、年齢の近い社会起業家のリアルな声に触れることで、新しい視点を得る貴重な機会となったことと思います。」と講評を述べていました。