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国際力を磨く充実した環境が、ここにある。

2015年11月25日

Interview

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宮里 達樹 さん

(文学部国際文化学科4年)


グローバル人材育成に力を注ぐ成蹊大学。ドイツへの留学経験を持つ宮里さんの体験を通して、成蹊独自の「国際教育」「国際交流」をご紹介します。


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ー 最初に、成蹊大学に進学したきっかけを教えてください。

宮里 私は幼い頃から海外に興味があり、中学・高校の時にもアメリカへの留学経験があります。大学を決める際に、外国の文化について学べること、留学制度が整っていることをポイントに検討しました。その中で、成蹊大学の国際社会コース(現在は学部横断型の「成蹊国際コース」)というプログラムに目が留まったのです。英語によるコミュニケーション能力、情報発信能力を養成するという独自のカリキュラムに魅力を感じ、進学先に選びました。

ー そもそも、なぜ海外に興味を持ったのですか。

宮里 私は沖縄県の離島の出身ですが、幼い頃、親戚の結婚式で海外に行く機会があったんです。離島という小さなコミュニティからいきなり広い世界に出て、自分の知らない世界がこんなにあるんだと大きな衝撃を受けました。その時から海外への興味がどんどん膨らんでいきました。また、故郷の慣れ親しんだ珊瑚礁が護岸工事によって失われ、魚がすっかりいなくなるという悲しい経験をしたことから、動物保護や環境保護にも関心が広がりました。世界中の動物を救ったり環境を守ったりするために、世界のさまざまな人とコミュニケーションをとれるようになりたい、そのためにはまず語学を身につけなければ、という思いを持つようになったんです。

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ー 成蹊大学での授業は役に立ちましたか。

宮里 成蹊の国際社会コースでは英語で行われる授業が多く、英語で考える訓練を重ねたことがとても役立ちました。特に英語の資料を読んで英語でディスカッションし、英語でプレゼンテーションをする授業は得るものが大きかったです。ネイティブの先生が指導してくれましたし、これほど実践的な授業を日本の大学で受けられるとは想像していませんでした。少人数での授業は成蹊大学の魅力であり強みだと思いますが、何をするにも一人ひとりに多くのチャンスが回ってきますし、先生からもきめ細かにアドバイスしてもらえます。意欲さえあれば自分のやりたい事が学べる。やる気さえあればいくらでもサポートしてくれる。成蹊大学はそんな場所だと思います。

ー 大学での留学先にドイツを選んだのはどうしてですか。

宮里 アメリカには留学したことがあったので違う世界を見てみたいと。勉強する中で、ヨーロッパは歴史の主役としてこれまでの時代の流れを作ってきたと感じ、ヨーロッパに絞りました。中でもドイツはヨーロッパ経済の中心であるとともに環境保護の先進国です。以前から関心のある環境保護についても勉強ができたらと、ドイツを留学先に選びました。留学したハイデルベルク大学では、現在専攻している国際文化系の授業のほか、環境系の授業も聴講しました。

ー ドイツ留学を通して何を学びとりましたか。

宮里 環境保護に対する人々の意識の高さを肌で感じました。生ゴミのコンポスト、電力会社の選択など、生活の中にしっかりと環境保護の意識が組み込まれている。また自然エネルギー活用の政策も進んでいます。学ぶべきことがとても多く、日本でもいろいろな取り組みに活かせるのではないかと、卒業論文のテーマにして研究しているところです。一方で日本の良さも改めて感じました。特に、安全であること。ドイツはヨーロッパの中でも比較的安全と言われていますが、そのドイツでも私は盗難にあい、身近に危険を感じることがありました。当り前のように安全に暮らせる日本はやはりすばらしいと思います。

intv02_pic03.jpg(左)留学時に所属していた野球チーム (右)ホームステイ時のホストファミリーと

ー 留学中はいろいろ苦労も多かったでしょう。

宮里 やはり言葉ですね。英語さえできればなんとかなるだろうと思っていましたが、年輩の方は英語を話せない方も多いし、ドイツ語だけの授業の時はついていけないこともありました。ドイツ人は割と寡黙で、コミュニケーションがなかなかとりにくいということもあります。そこは自分から相手の懐に積極的に入っていくようにしました。初日から食事会に参加したり、地元の野球チームに所属したり...。自分から働きかけていかないとコミュニティの中には溶け込めません。ハイデルベルクは学生の街で日本人留学生もたくさんいましたが、自分はなるべく日本人の塊に入らないようにしました。せっかくの海外留学なので、日本では味わえない経験をしたいですから。


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ー 留学や国際交流に関して、成蹊大学にはどんなサポートがありましたか。

宮里 多彩な留学先とのパイプの他、単位面や費用面でも留学制度が充実しています。キャンパス内には国際教育センターがあり、留学前のアドバイスやサポートはもちろん、留学中もメールを通してさまざまな質問・要望に対応していただき、安心して留学生活が送れました。成蹊は学生数が多すぎない大学ということもあり、親身な手厚いサポートを受けられる気がします。また、成蹊には国際交流会館という留学生を受け入れる寮があります。私は留学の直前まで1年間、学生アドバイザー※としてそこに住み込みました。留学生と共同生活をする中で、ドイツ人留学生と日々スピーキングの練習をすることができたんです。こうした国際的な環境が身近にあるのも、とても有難かったです。

  • 学生アドバイザー:国際交流会館に1年間居住し、留学生と共に生活を送りながら留学生への各種サポート・アドバイスや国際教育センターとの連絡などを行う。共同生活を通して日常的に国際交流が経験できる。

ー 宮里さんはとても積極的に国際力を磨いているようですが、周りの学生の意識はどうなんでしょう。

宮里 成蹊大学には留学する人や国際交流に関心を持っている人はとても多いです。こうした人達はさまざまな活動をしていて、自分もまだまだがんばらなきゃと刺激を受けますね。ちなみに友人の一人は、ASEAN諸国の留学生に日本での就職活動をサポートするボランティアをしています。成蹊にはこうした国際的なボランティアに携わる学生も多く、私もウィーン少年合唱団が来日した際に通訳のボランティアをしたり、カンボジアに本を送る活動をしたりしました。また、成蹊大学は欧米やアジアなどさまざまな国から留学生を受け入れており、キャンパス内でそうした留学生と関わる場面も多くあります。留学は大きな国際交流体験と言えますが、成蹊大学ならたとえ留学をしなくても国際交流に自然と目が向き、グローバルな視点が育まれていくように感じます。


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ー 宮里さんが理想とするグローバル人材とは?

宮里 私が目指すのは、日本と海外の架け橋になれるような人です。その一歩として留学をしたわけですが、実際に海外で勉強をして思ったのは、私自身が自分の国のことをまだまだ知らないということ。ドイツの学生と政治の話をした時に、自分よりも彼らの方が日本の政治について詳しいというような場面もありました。グローバル化というとつい海外に目がいってしまいがちです。でも、自国のことをしっかり知らなければ相手の国のことを理解することはできないのではないかと。自分の国のことを深く知った上で自分の意見を持たないと、グローバル社会で戦っていくことはできないと強く感じました。

ー グローバルに活躍できる銀行への就職内定が決まったそうですね。

宮里 将来的には日本と世界を股にかけて働き、現地で日本企業を支援する仕事ができればいいなと考えています。また、チャンスがあれば環境保護の分野でも広いフィールドで貢献していきたい。そのためにも、海外に目を向けると同時に日本のことももっと勉強していかなければと思っています。

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ー これからの活躍を期待しています。本日はありがとうございました。

  • このコンテンツはYOMIURI ONLINEに公開された内容を再編集したものです。コンテンツ内容や、学生の在籍学部学科名、在籍年次、教員の役職等の情報は2015年度公開時のものとなります。