2015年12月15日
(経済学部経済経営学科4年)
(経済学部経済経営学科4年)
関口 令旨 さん
ー おふたりは経済学部の同期ですが、成蹊大学のどんなところに魅力を感じ入学されたんですか。
関口 オープンキャンパスに行き大学の雰囲気に惹かれました。成蹊はひとつのキャンパスに文系も理系もすべての学部が集まっています。様々な学生と触れ合う機会が多そうだし、規模も大き過ぎないのでしっかり学べる環境だと思いました。さらに言うと場所が吉祥寺というのも大きい理由です。楽しい大学生活を送れそうなので (笑)。
有吉 私はマーケティングに興味があり、モノやサービスを売る仕組み・仕掛けについて学びたいと考えていました。成蹊大学にはブランドについて研究するゼミがあるということで、自分の学びたいことに合っているのではと思い入学しました。
ー 経済学部での学びを振り返り、特に印象に残っているものは?
関口 情報分析プログラム※の授業です。様々なデータ分析の手法を学び、実際に自分たちで分析したものをプレゼンテーションしていくという非常に実践的な授業でした。
有吉 晴菜 さん
有吉 私はマーケティングに興味があり、モノやサービスを売る仕組み・仕掛けについて学びたいと考えていました。成蹊大学にはブランドについて研究するゼミがあるということで、自分の学びたいことに合っているのではと思い入学しました。
ー まさにビジネスに直結した授業ですね。さらにおふたりとも3年次には、幅広い業種の有力企業が協力して行われる人材育成プログラム、「丸の内ビジネス研修(Marunouchi Business Training、以下MBT)」に参加されています。MBTのどんなところに興味を持ったのでしょう?
関口 第一線で働く企業の方のもとで学べるということで、実社会を知るいい機会になると思い参加しました。社会に出る擬似体験をすることで、問題意識を持ち、その後の勉強に対するモチベーションも高められるのではないかと。さらに、MBTのような選抜プログラムには意識の高い人が集まると思うので、そうした環境に身を置くことで自分も成長したいと思ったのです。
有吉 私は、インターンシップに行く前にその準備研修期間があること、そして実際の就活前に学校や企業の方のサポートを受けながら就活に向けて準備できることに魅力を感じました。また、学部を横断した文理融合のプログラムですので、違う学部の人たちと関わりあって視野を広げたいと思い挑戦しました。
関口 プログラムは、学内準備研修、丸の内研修、インターンシップ実習、個人発表会、丸の内成果発表会というプロセスで半年間かけて行いました。学内準備研修では課題解決力を身につける講座のほか、ビジネスマナー講座もあってためになりました。丸の内研修では、企業から課題を与えられ、解決策をグループ単位で考えていきます。ちなみに私のグループは、大手建設会社から「一つとして同じ形のないものを売る戦術と大量生産品を売る戦術との違いを明らかにせよ」という課題が出されました。
有吉 私のグループは、大手の製紙会社から「グローバルな視点で見た紙の使われ方と今後の展望」という課題をいただきました。
ー MBTは文理融合のプログラムというお話がありましたが、それらの課題に取り組む際に他学部の学生との共同作業で何か得られるものはありましたか。
有吉 いろいろな方向から物事を考えることが大切だと思いました。学部が違うと知識や関心のあることがそれぞれ違い、見方や考え方も違います。様々な意見やアイデアが出てくるのでまとめるのは大変だったのですが(笑)、一つの課題に対しても学ぶ分野が違うと発想もこんなに違うんだと驚かされましたし、いい刺激になりました。
関口 私も有吉さんと同じように視点の違いを感じましたが、同時に、人によって得意不得意も違うということも改めて実感しました。情報収集が得意な人もいれば、スケジュール管理に長けている人もいる。アイデアが豊富な人もいれば、プレゼンテーションが上手な人もいる。一つのことを何人かで進めていく場合、それぞれの特徴を考慮してきちんと役割分担することが大事だということを学びました。
有吉 学部が違っても成蹊はワンキャンパスだからメンバーが集まりやすい。もちろんカリキュラムが違うので、みんなの授業が終わる夕方に集まって夜までがんばることもありました。
関口 私のチームは共通の空き時間である昼休みに集まることが多かったです。発表会直前には休みの日も集まりました。
ー 文理融合だからこそ得られた学びですね。企業にプレゼンテーションする成果発表会、手応えはいかがでしたか。
関口 何度も練習を重ねたのでスムーズに発表できました。経済学部で学んだマーケティング理論を取り入れてみたのですが、企業の方から「ここまでやってくれるとは思わなかった」とお褒めの言葉をいただくことができました。
とはいえ、課題をいただいた当初は建設業についての知識が全くない状態でしたから、発表に至るまで本当に大変でした。情報集めにしても、ネットですぐ手に入るような薄っぺらな情報だったら発表をする価値もありません。どうすれば企業の方に認めてもらえるようなプレゼンテーションができるか、グループ全員で多くの時間を費やしました。
有吉 「紙」の課題に対して最終的に3つのアイデアをプレゼンテーションしました。そのうち、セルロースナノファイバーを活用するという案が、教授からも企業の方からも高く評価されました。これはパルプをとても細かくした繊維素材なんですが、グループの中に理系の人がいなければこうした案は出てこなかったと思います。まさに文理融合の成果を感じた瞬間でした。 企業への発表会に先立って学内で発表をしましたが、セルロースナノファイバーについて詳しく説明しすぎて、アイデアの狙いが分かりにくいというアドバイスをいただきました。それを受け、プレゼンテーション本番の30分という枠内でいかに分かりやすく伝えるかを全員で考え、工夫を重ねました。苦労が実り、皆で喜び合ったのはいい思い出です。
ー MBTに参加する前と後とで、意識の変化はありましたか?
関口 インターンシップでは製薬会社で営業を担当するMRに同行し、お客様と信頼関係を築くことの大切さ、コミュニケーション能力の大切さを目の当たりにしました。最前線の現場で仕事の大変さもよく分かりましたが、同時に、働くことがとても魅力的に感じるようになりました。プログラムが始まる頃は大学院に進むかどうか迷っていましたが、社会に出て現場を経験したいと思うきっかけになったように思います。
また、私にとってMBTは社会に触れるだけでなく、自分と向き合うよい機会にもなりました。社会を見ることで自分が将来何をやっていきたいか、そのためにはどう大学時代を過ごすべきかを意識するようになりました。
有吉 私はインターンシップでは金融関係の企業に行ったのですが、以前は全く関心がなかった金融業界に興味を持つようになりました。MBTに参加することで企業や仕事についてより多く、より深く考える機会が持て、比較的早い段階から就職活動を意識できたと思います。
ー 就職活動に関連してお伺いします。成蹊には様々なサポート体制があるようですが、キャリア支援センターは利用しましたか。
関口 はい。自分の書いたエントリーシートや履歴書の添削をしてもらいましたし、OB訪問をする際はOBの紹介をしてもらいました。
有吉 自分では完璧なエントリーシートだと思っていても、まだまだ不十分な部分があり、それを指摘してもらえたのがありがたかったです。また専門の相談員に気軽に相談できるので、友達と話すよりも不安が解消し、精神的に支えてもらったような気がします。
成蹊大学の魅力のひとつは、MBTに限らずキャリア教育、キャリア支援が充実しているところ。意欲があれば1年のときからキャリア関連の授業を取ることができますし、就職活動の準備を早い段階からじっくり進めていくことができると思います。
ー おふたりは銀行に就職内定が決まったそうですね。ビジネスパーソンとして目指す人物像、将来の目標を教えてください。
関口 私は、自然に人がついてきてくれるような人物になりたいです。何をするにもあの人に頼りたい、あの人についていきたい、そう思われる人になれるよう仕事の能力も人間力も磨いていきたい。成蹊の校名の由来である「桃李不言 下自成蹊」※。まさに、この言葉どおりです。
銀行では法人を担当することになるので、まずはしっかりと企業の経営サポートをしていけるよう勉強していきたい。企業経営者に会うことも多いでしょうから、たくさんの刺激を受け成長していけたらと思います。
有吉 社会に出ても向上心と挑戦心を常に持ち続けること。日頃から小さな積み重ねをしていき、チャンスの時、本当に力を求められる時に、十分力を発揮できる人になりたいです。また、取り巻く環境の問題もあって難しいところですが、日本はもっともっと女性が活躍すべきだと思います。長く働き、女性として社会に貢献していきたいと思っています。
ー 社会に出てからもMBTでの学びを存分に生かしてください。今日はどうもありがとうございました。