2018年11月06日
「孤児院のこども達とフラッシュモブ! ダンス交流ツアー7日間」(主催:特定非営利活動法人アクション)、この活動に参加したきっかけは、大学1年次に渡米した文化交流体験後、「ホストファミリーから心のこもったおもてなしを受けたが、何も返せていない。私も誰かに何かしてあげたい」と思ったからです。
そこで見つけたのが、このフィリピン行きのボランティアツアー。大好きなダンスと英語に加え、教育関係にも関われることに魅力を感じて臨んでみました。まわりの人達からは、「なぜフィリピンに? 」と言われましたが、将来、英語教師を目指す身として最初はアメリカという先進国に留学したので、次は発展途上国の文化に触れ、視野を広げたいと思ったのです。
交流ツアーの主な内容は、児童擁護施設の子ども達と触れ合い、彼らにダンスを教え、最終日に皆でパフォーマンス(フラッシュモブ)をするものでした。このボランティア活動の目的と意義は"親と一緒に暮らせない"環境で育った子ども達に、"自分の存在意義を確立させてあげる"ことにありました。
パフォーマンスでは、デパートで8分から10分のダンス2曲を子ども達と披露しました。そのうちの1曲の振り付けは、私達ボランティアのメンバーが考えたものです。
子ども達はこのパフォーマンスを思いっきり笑顔で楽しみ、観客の皆さんにもとても喜ばれました。私自身は、子ども達にダンスを教える時間の方が長かったので、"あっという間に終わってしまったな"という思いが強く、名残惜しく感じました。
こうした経験を通じて、一番印象的だったことは子ども達とのコミュニケーションです。その中でも、日本の手遊びであるアルプス一万尺を夢中でしていたこと。アジアの小さな町でも日本文化が浸透しているんだなと心があったかくなりました。
将来は英語教師になりたい。その思いは幼いときから変わらない私の夢です。ただ、今は英語教師といっても、どういう現場で、どのような生徒を相手に、どんなことを教えたいのか模索しています。たとえば、通常学級で英語の楽しさを教えるのか、特別支援学校で体を使った英語の学びに関わりたいのかなど選択肢は様々。まだ自分がどういう道を選ぶか決めたわけではないですが、言語としてのみの英語だけではなくコミュニケーションとしての英語を生徒と一緒に学べる教師になりたいです。
また、私はこの活動を通してコミュニケーションは言葉だけではないと強く感じました。たとえ言葉が通じなくても、私たち人間は思いを別の方法で共有することができると実感したのです。将来、教師になった際には、この発見をヒントに生徒との関わり方を考えていけたらと思います。こんな風に、漠然としていた将来の夢に対し、具体的に考えを巡らせられるようになったのもこの活動がきっかけとなりました。
何事も頭の中で考えているだけではその先に進むことはできません。実際に自分の目で見て、感じて深まる思いが誰にでも必ずあるはず。今もし迷っていることがあるなら、気になることがあるなら飛び込みましょう! 私も自分の気持ちに素直に向き合い、行動していくことで未来を切り開いていけたらと思います。
― PROFILE
文学部3年。大学1年の時にアメリカに留学したことで「英語」「教育」、そして小さい頃習っていたバレエの影響から「ダンス」に目覚め、フィリピンの孤児院の子供たちとの交流プログラムに参加した。今は地域でのボランティアや国際交流ボランティアに積極的に取り組んでいる。
このコンテンツは、学内広報誌ZELKOVA94号に掲載された内容を再編集したものです。 記事内容、学生の在籍学部学科名、年次等の情報は公開時のものとなります。