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文学部 現代社会学科の授業「コミュニティ演習」で成果報告会が行われました

2025年07月17日

社会・地域連携

文学部現代社会学科の授業「コミュニティ演習」(2025年度担当教員:澁谷智子教授)の成果報告会が開催されました。この授業は、成蹊大学の位置する武蔵野市や近隣自治体に関わる具体的なテーマを設定し、関係者へのインタビューや質問紙調査などの手法を用いながら研究を進め、その成果や提言を地域に向けて発信することを目的としています。

今年度は武蔵野市独自の「テンミリオンハウス」をテーマに、地域の人々がつながり合う場がどのように作られ、維持されているのかを理解し、収集した情報を同世代に伝えることを目指しました。

テンミリオンハウスとは、民家などを活用し、高齢者を中心とした地域住民の交流拠点となっている小規模な施設です。市内7か所に設置され、その運営は地域の福祉団体や地域住民のグループに委ねられています。行政と市民が協働し、住民同士のつながりや孤立防止を目的として設けられたこのテンミリオンハウスは、高齢者の居場所づくりや地域の福祉活動にも役立っています。

学生たちは各テンミリオンハウスを訪問し、利用者やスタッフの方々とのお話を通じて、今回の取り組みへの理解を深めました。また、テンミリオンハウスの存在が地域の連帯感や安心感にどう影響しているかについても検討しました。

発表に参加した学生は、「今回の演習を通して、初めてテンミリオンハウスを知りました。田舎のおじいちゃんの家のような居心地の良さや温かみがあることが印象的でした。」「テンミリオンハウスでは異なる世代間での交流があり、私自身学びがありました。」と振り返りました。

澁谷先生コメント

3か月間という短い期間ではありましたが、実際に大学生たちがテンミリオンハウスを訪れ、利用者の皆さんやスタッフさんと交流したり、インタビューをしたりして、しっかりと綴った自分自身の言葉は、同世代にも世代を超えた人たちにも響くものがあるのだと感じました。学生さんたちの頑張りに、多くの人が元気をもらったと思います。

また、この授業では、7つのテンミリオンハウスと武蔵野市健康福祉部高齢者支援課、武蔵野市民社会福祉協議会、デザイナーの近藤ジョージ氏にご協力いただきました。

武蔵野市健康福祉部高齢者支援課様のコメント

テンミリオンハウスの発表はとても伝わる発表でした。
学生の皆さんの知ろうとする努力の賜物であると思いますが、テンミリオンハウスがやってきたことを伝えていただいたと思います。
また、課題とその対策についても、大学生としてできることとして、具体的に等身大の提案をいただいたことは、真摯な皆さんの思いを感じました。
今回の発表を伺い、初心に戻りテンミリオンハウスの意義を再確認いたしました。
時代背景も変化している中、今後のテンミリオンハウスの在り方について、皆さんの発表に応えられるような解決策を検討しなければと思いました。

テンミリオンハウスの紹介