成蹊ウェブマガジン 成蹊ウェブマガジン
成蹊学園広報45号 April 2002 学園ホームページへ大学ホームページへ中学・高等学校ホームページへ小学校ホームページへ
WEBマガジンホームページに戻る
成蹊学園広報45号表紙
成蹊学園広報45号
April 2002
今号のラインナップ
理事長・学長・校長挨拶
2002年度予算の概要
大学の近況
中学・高等学校の近況
小学校の近況
事務室紹介(学園資料館)
保健管理センターから
2002年度入学試験状況
ホームページガイド
役職者/工学部長・法学部長/連絡先一覧
学校行事予定/学園資料紹介
 
目次へ戻る
理事長・学長・校長挨拶
桃李不言 下自成蹊

後列左より 横地中学・高等学校長、加藤専務理事、岡崎小学校長
前列左より 岸理事長、柳井学長

理事長挨拶学長挨拶中学・高等学校長挨拶小学校長挨拶

 

理事長就任挨拶
理事長 岸 曉

 この度、飯田庸太郎前理事長の後を承けて、本年2月22日に成蹊学園理事長に就任いたしました。
 飯田理事長は、その高邁な識見と人柄のもとに、すぐれた指導力を発揮され、1993(平成5)年2月に理事長に就任されて以来、9年の長きに亘り、学園の伝統を守りながら、学園を発展させることにご尽力されてまいりました。私もこの姿勢を継承し、魅力ある学園づくりに積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
 1912(明治45)年、学園の創立者中村春二先生が新しい教育理念を掲げて、これに賛同された岩崎小弥太、今村繁三両氏の援助により池袋の地に成蹊実務学校を開設され、今日の成蹊学園の基礎を築かれてから、今年で90年を迎えます。この間、成蹊学園は一貫して、一人ひとりの個性を大切に育ててまいりました。この創立以来の精神は、今も学園の中に息づいております。また、創立以来、成蹊の校風を慕って多くの人材が集まり、よき伝統を培ってきたものと思いますが、この伝統、換言すれば「桃李不言下自成蹊」の姿を守りながら、学園の充実・発展に向けて邁進していくことが私の努めであると考えております。
 近年、大学においては、大学設置基準の大綱化により、個性を育てながら学問を究める環境が整ってまいりました。また、小学校、中学・高等学校においては、いわゆる「ゆとり教育」が強調されるなか、ますます個性尊重の人格教育の重要性が増してきたものと認識しております。
 学齢人口の減少、国立大学の独立行政法人化、補助金の抑制・減少などにより、私立学校を取り巻く環境はますます厳しくなっております。このような社会環境のなかで、私立学校は自らの責任においてこの困難な状況を乗り越え、個性的で創造性や国際性に富んだ人間の育成に努めなければならないと考えております。成蹊学園では、この状況を深刻に受け止める一方で、学園が自己改革に努めて、より魅力ある学園へと脱皮するための好機と捉えております。このために成蹊学園将来構想検討委員会を設置して、21世紀を切り開いていくことができる個性をもった自立的な人間を育成すべく様々な改革を推進するための検討を進めております。
 来る2012(平成24)年に成蹊学園は創立100周年を迎えます。より魅力ある学園としてこの日を迎えるために、教職員が一丸となり、その歩みを止めることなく、改革を推し進めてまいりたいと存じます。ご父母の皆様のご協力とご支援をお願い申し上げます。

理事長略歴
1950年 成蹊高等学校(旧制)卒業
1953年 東京大学経済学部卒業
  株式会社三菱銀行入行
1998年 株式会社東京三菱銀行頭取
1999年 成蹊学園理事
2000年 株式会社東京三菱銀行取締役会長
2002年 成蹊学園理事長

新入生を迎えて
学 長 柳井道夫

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、新入生のご父母の皆さん、おめでとうございます。さぞお喜びのことと思います。私ども教職員および在学生一同、皆さんのご入学を心より歓迎いたします。
 18歳年齢人口が減り全国の大学で志願者が減少している中で、今年度成蹊大学は、4学部全体として志願者はほとんど減ることなく、前年度比99%と健闘しました。志願者総数は2万6000人を越え、この規模の大学にもかかわらず、全国の大規模大学に伍して、全国でも23位に入っています。それだけに選抜も厳しかったと思います。その難関を突破して入学なさった皆さん、そしてご父母の皆さんのお喜びは、ひとしおのことと思います。私たちも大いに期待しています。
 私は20世紀の最後の四半世紀に表面化してきた多くの問題を前にして、21世紀は希望に満ちた明るい世紀であってほしいと願っていました。しかし、ただ単に願っているだけでは何も変わらない現実世界を見せつけられたこの一年であったように思います。
 皆さんにはこの厳しい現実を改善し、明るい21世紀を切り開いていっていただかなければなりません。21世紀は皆さんの世紀です。皆さんの世紀を、皆さん自身で創っていっていただかなければなりません。
 現に多くの若い方たちが、地味ではあっても着実に21世紀の建設に向かって歩みを進めています。今日ここに成蹊大学の学生として入学なさった皆さん一人ひとりが、21世紀の建設に向けてよりよく貢献していっていただきたいのです。そのためにこれからの4年間、また大学院に入学なさった皆さんは、それぞれ所定の期間、十分に学んでいってほしいのです。
 大学で学ぶということは、ただ単に知識を学ぶ、技術を身に付ける、ということではありません。確かに今の時代、すぐ役に立つ人材が求められています。すぐ役に立つ知識、すぐ役に立つ技術は必要でしょう。しかしこの変化の激しい時代には、単なる知識、単なる技術は、すぐに使い物にならなくなるでしょう。求められているのは、変化に対応できる知識、変化に対応できる技術、つまり、すぐ役に立ってしかも変化に対応できる能力なのです。
 ベルリン大学の創始者であるフンボルト博士が、大学というのは学ぶことを学ぶところだと言っています。基礎的な知識・技術を身につけながら、どのようにして学ぶのか、どのようにして問題を見つけるのか、その問題をどのようにして調べるのか、そしてどのようにして解決していくのか。その方法を身に付け、その能力を養っていくのが皆さんのこれからの仕事です。
 どうかこれから成蹊大学で、学ぶことを学び、21世紀を築いていく能力を養って下さい。成蹊大学が伝統的に守ってきた少人数制教育の中でこそ、それができるのです。私たち教職員は、皆さんの学ぶ意欲と能力とを引き出し、それを伸ばしていくために努力を惜しみません。皆さんも与えられる教育を受けるのではなく、自ら進んで学ぶ意欲を示して下さい。
 成蹊学園は、全学的に委員会を作り、21世紀に対応する教育のあり方を検討してきました。学園の古くからの伝統を大切にしながら見直し、新たに21世紀に向けての教育体制を再構築しようというのです。今その温故知新の結果を実行に移しつつあります。従来にも増して皆さんの期待に応えることのできる大学が動き出しています。その中で、学ぶのは皆さん自身です。
 重ねてここに、入学なさった皆さんを歓迎し、卒業にあたって大きく成長して巣立っていくであろう皆さんに、期待を込めて「おめでとう」と申し上げます。

新年度を迎えて
中学・高等学校長 横地 孝

 本年は、学園創立90周年の年に当たります。そしてまた、本年は国にとっても新学習指導要領のもと、学校完全五日制実施という新しい教育制度が始まる年でもあります。新年度の始めにあたり、私たちは成蹊教育のこれまでを振り返り、何を引き継ぎ、何を改め、何を創造し、さらなる発展を今後いかに遂げていくかについて、今こそ真剣に取り組んで行かねばならないと思っています。
 学園の進めている21世紀将来構想内容の具現化がいよいよ始められることになりますが、学園の歴史の大半を担ってきた中高にあっては、とりわけ一貫教育のさらなる充実と強化が最大の目標となろうと思います。
 急速な少子化、不況下における公・私立学校の多様な学校改革、改変、新設、統廃合、大学のそれも含め、ここ10年はおそらく想像を超えた変化が起こること間違いなしといえましょう。それだけに、学校はその独自性をより高めて行かねばなりません。具体的には、優れた教育を実践している成蹊小学校との連携強化、一貫教育の強化による、より充実した中高の教育と進路指導の徹底、高校・大学の新たな連携、中高施設の再開発等々、多くの課題を成蹊らしく立ち上げ、かつ実現して行かねばなりません。成蹊には幸いに様々な分野で活躍されている卒業生先輩諸氏、保護者、何よりも元気な生徒諸君と教職員がたくさんいます。記念すべき創立90周年の年を機に、皆さまの絶大なご支援ご協力のもとで実のあるものにしていきたいものです。
 本年度入学の皆さん、入学おめでとうございます。数多くの学校の中から成蹊という学校を選択され、大いなる夢と、期待を持ってこれからの学校生活を始める皆さんですが、夢の実現のためには、一人ひとりが将来に向けてしっかりとした目標を定め、日々それに向かって確実な努力をかさねていくことが大切です。学校は、そうした皆さんの夢の実現に必要な、できる限りの協力と支援を行っていきます。
 幸いにも成蹊の学校環境は長年月保ち続けられ、改善されつつあります。皆さんが大好きなクラブ活動の場についても施設環境は十分整っていますし、その指導にもOB・OGの協力を得たしっかりした体制を持っています。学習活動についても伝統的な、「本物に触れ、本物を知る」という基本姿勢に則ったきめの細かい指導を心がけています。
 中学に入学した皆さんは、中高6年間を、高校から成蹊で過ごすことになった皆さんには3年間という短い時間ではあるけれども、入学を機会にこの学校の仕組みを正しく理解し、活用して、自己の目標を必ずや達成してほしいものだと強く念じています。
 学校という所は生徒が主役です。生徒の皆さんが輝いていなければなりません。生徒の皆さん・教職員・保護者の皆さんが協力してこれからの時代に相応しい学校づくりをしていくことが、私どもに科せられた大きな使命だと思っています。

新しい一歩が始まる
小学校長 岡崎忠彦

 2002年2月19日、400名を超える保護者の方々と全教職員が一堂に会して「新教育課程」の説明会が行われました。
 私は、舞台の上から新しい小学校の進むべき方向について語りかける立場にいました。私の言葉のひとつひとつに反応する多くの方々の熱く温かい眼差しに「共通の願い─大好きな子どもたちの幸せのために」という同じ方向を志向する集団がそこにしっかりと創られていく過程を垣間見ることができました。「開かれた学校」を目指す幾多の動きの中で、子どもたちを「中核」とした保護者と教職員集団との心の絆は確実に固く結ばれようとしていることがわかりました。
 2002年度から日本の教育は大きく変容しようとしています。巷ではその内容への賛否両論が入り混じり大騒ぎとなっています。学校週五日制の完全実施と学習内容の3割削減、総合的な学習の新設が特に語り合われているポイントとなっています。成蹊も日本の小学校の一つですから、そんな世間の動きとまったく無関係ではいられません。日本の初等教育の大きな流れを一方で見つめながら、これまで歩んできた学校独自の歴史と伝統の中で培われてきたものを、見つめ直し問い直し、更なる発展の道を歩み始めることにしたのです。幸いなことに本校では、長年行ってきた(先を見つめて試行してきた)隔週五日制の上にたって、1991年度から「学校週五日制」を完全実施しています。総合的な学習への試みもこれまでの本校での「生活学習」「低学年理科」「生活の時間」「こみち科」等の実践が積み上げられ、成蹊独自の成果がまとめられ、全学年にわたる新しい教科「こみち」の誕生とつながっていきます。「学習指導要領」が改訂となるからといって私たちのスタンスを慌てて変える必要はないのです。そうはいっても伝統や経験、過去の実践にただただ安住しているだけでは進歩はありません。いつでも、どんなときでも、ふと立ち止まって謙虚に自分たちの実践を見直し、更なる発展を探る動きを怠らないということを私たちは忘れてはならないのです。
 この『広報』が発行される4月には、あの感動の説明会で話した「新教育課程」は学習の場で実践されています。新しく始まった「英語(低学年は週一、三年以上は週二)」ではネイティブを中心とした指導者と子どもたちとが楽しい英語の時間を通してグローバルな視野からものを見つめ考えることができる「人」をめざして努力していることでしょう。そんな子どもたちの喜びの歓声が聞こえてきそうです。高学年まで延長した「こみち科(総合的な学習の時間)」では躍動感のある動きが校内随所で見ることができると思います。もちろん基礎基本を大切にした国語や算数を中心とした既存の教科の学習もより徹底をはかり充実させていきます。
 学園として共通に目指す「個性をもった自立的な人間の創造」は、小学校の基本方針である「ひとりひとりを大切にした人間教育」の中で根付いていきます。急がずじっくり、ゆっくり確実に私たちは歩んでいきます。変化と多様性に富むこの社会の中でも・・。

 
名の由来 「桃李不言 下自成蹊」
桃李ものいはざれども、下おのづから蹊(こみち)を成す
「李将軍列伝」(史記)より
「成蹊」という学園名は、このことわざから来ています。……桃や李(すもも)は何も言わないけれど、美しい花を咲かせ、おいしい果実を実らせます。すると、それにひかれて人が集まり、樹木の下には自然と蹊ができるのです。これは、中国に古くから伝えられたことわざを、「史記」の作者である司馬遷が、李廣の人物を賛えるために引用したことから有名になったものです。
 
 
成蹊ウェブマガジンは、インターネット上で閲覧できる成蹊学園の情報サイトです。

このページは広報課より発信されています。
連絡先 〒180−8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3−3−1
TEL 0422-37-3517 MAIL koho@jim.seikei.ac.jp