2026年08月26日
理工学研究科博士前期課程2年の菊名吏穏さん(電子材料プロセス研究室:中野武雄教授)と中野教授が、産業技術総合研究所のグループと共同研究を行った成果の論文が、米国の応用物理学分野の学術誌『Applied Physics Letters』の "Featured Article" に選出されました。
Featured Articleは、編集部が特に注目する論文として、掲載後に同誌Webのフロントページで紹介されるものです.
■論文情報
著者:Hiromasa Murata, Rion Kikuna, Katsuhisa Murakami, Masayoshi Nagao, Takeo Nakano
タイトル:Direct low-temperature deposition of graphene on an insulator via hydrogen-assisted sputtering
雑誌名:Applied Physics Letters, Volume 129, Issue 8, 081907, 25 August 2026
DOI: https://doi.org/10.1063/5.0346067
グラフェンは、層状構造をとるグラファイト(黒鉛)を構成する炭素原子層で、優れた電気的・熱的特性を持つことから、次世代の電子デバイス材料として期待されています。
本研究では、水素とアルゴンの混合雰囲気下でのスパッタリング法(HyAS法)によって、従来の熱CVD法よりも低い500-700℃ でグラフェンを絶縁基板上に直接製膜できることを実証しました。さらに、製膜条件と得られる膜構造の関係を系統的に調べ、グラフェンが形成されるメカニズムを考察しました。
菊名さんは産業技術総合研究所において試料作製と評価の中心的な役割を担い、本研究に大きく貢献しました。